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書評「さよなら下流社会」

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「さよなら下流社会」 

気がついてみれば服はユニクロ、食べ物はコンビニかイオン、ファミレスかマックでだらだら。ブックオフにTUTAYA、万代書店もあるし、買い物に飽きたらカラオケかパチンコに行って、お金が無くなればATMに走って、それもだめなら消費者金融で借りて、時には、こっそりキャバクラや風俗に行く。そこそこのお値段で、ま、そこそこの物とサービスが得られて、そこそこの人生は過ぎていく。もちろん、国道沿いには結婚式場から斎場まであるから、大丈夫。バリューパックみたいに規格化されたウエディングコースから、棺桶のグレードまで、お金の無い人からたっぷりある人まで、全部、揃ってる。考えてみれば人間の欲望なんてある程度のパターンしかないし、いくつか選択肢があって、それを自分で選べれば、誰だって個性や自由なんていうありがたいものを受け取っている気になれるというものだ。君の人生をプチ整形してライフスタイルを新製品で革命せよ。成功の哲学や秘訣は1500円で本屋の店先に平積みされている。100万部も売れてるんだってさ。そうそう、もしもの災害や失敗に備えて、保険に入るのもお忘れなく。そうすれば安心だって買える。

 それでも、安心は退屈にそっくりで、不安や恐怖ほどの確からしさは無い。僕たちは自我の形を失う。曖昧でうすらボケていて、透明で、スカスカ。主体的に選択しているようで、実は複数の限定された商品やサービスを受動的に買わされているだけってのにうすうす感づいてくる。何かが淀み、澱のようにたまり、そっと腐敗し始める。手がかりの無い不安や憂鬱が溢れ、ニュースの中で暴発する。下流だとか貧困だとか恐慌だとかワーキング・プアだとか・・・ それも見慣れてしまうのだけれど、自分とは無関係だとは思えない。って思ったとき、もう、僕らにできるのは買うことでも売ることでもサービスを受けることでもなく、小さな関係をそれ以外に作り出すってことだ。僕らの、セイフティネットを。恋人や友人達と。

 この本に出てくるのはそういったちっぽけな、でも、親密な関係を作り上げようとしている様々な人々だ。音楽やラジオ、農業や古本屋、リサイクルショップや労働組合などのハブで繋がった人々。リスクやコストを自分達で分け合い、自分達のメディアやコミュニケーションを通して自己表現する。でも、それは私有によるエゴの表現ではなく、協同と協働の境界にあって始めて生まれるものだ。この本の冒頭で松本哉が言うように、下流ってのは流木だとか洗濯物だとかバットやボール、胡桃やエロ本や長靴なんかが落ちていて、けっこう豊かに遊べる場所だったはずだ。それがいつのまにか貧乏人やら負け犬やらを指す言葉になってしまい、それこそ、主流や上流にいる人々が作った見方にヤられてしまっている証拠だ。そんな矮小な見方は放置して、僕らで好きなようにやればいい。そうすれば、コンビニやイオンや保険や銀行やATMやブックオフが無くても生きていける。



今週のラジオは全裸で戦車を止めた韓国のダダカンがゲスト!!聞くしかない!!

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今週の素人の乱ラジオ「かくめい生活研究所」のゲストは、韓国軍の軍事パレードを全裸で止めた現代のダダカンことカン・イソクさんを招いていろいろお話を聞こうと考えています。かってダダカンが戦争反対、殺すなを唱えて全裸でパフォーマンスしたように、カンさんは何時間も植え込みの中に潜伏し、パレードが始まるや全裸で戦車の前に飛び出して、紙の銃でそれを止めました。いやはや、さすが!!ちなみに僕の友人は市谷駐屯地に「全ての自衛隊のマシンガンを豆鉄砲に!!武装ヘリコプターを竹コプターに!!」と、要求書を持っていったことがあります。ラジオは日曜午後10時に下記のリンクに行けば聞けます。

素人の乱
http://trio4.nobody.jp/keita/
RLLのラジオのページ
http://trio4.nobody.jp/keita/radio/07sun_rll.html

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カン・イソクさん来日記念イベントは早稲田や渋谷等、他にもいろいろあるので、ぜひ足を伸ばしてみてください。


 韓国徴兵制に反対する韓国人留学生が八月に帰郷した際、姜議錫(カン・イソク、同)氏に接触。意気投合し、姜議錫氏の今冬来日に合わせ今回の企画が立ち上がった。テーマは韓国の軍隊・徴兵制・軍事社会と日本の自衛隊、それぞれの軍隊の維持される根拠・社会的意識、その両国の齟齬について。

何よりも自らが徴兵に取られたくない姜議錫氏が到達した地点は
 「韓国も日本もアメリカも、一緒にやめれば軍隊なくせる」
 シンプルだが、-これに反論するのは難しい。一方で、様々なレベルの反論が予
想される。各国には各国で軍隊が維持される文脈と、社会的認知がある。そ
れを無視してことを進めるのは難しい。
 日韓双方の社会が流動化する中、ナショナリズムが受け皿という現状もある。
そこで、日韓双方の現状を若い二人から聞き、それぞれの活動や運動の現状を話してもらい、どんな差異があり、共通点があるか分析と展望を示してゆく。

企画タイトル: 軍の廃止  日韓共に展望し得るか
日時:12月13日(土)
  13:30 開場 14:00開始
会場:早稲田大学構内教室 (校舎、教室番号 近日確定)

▼発言者紹介

○姜議錫(1986年生まれ )
 現在韓国で度々物議を醸している若き活動家。
 高校時代、礼拝強行へのハンスト抗議を皮切りに、以降、軍事に反対する行動
を重ね、近隣諸国の軍隊廃止を主張。今年10月1日の韓国軍建軍60周年パ
レードへの-全裸抗議で一層話題を呼ぶ。
 [wikipedia 姜議錫]
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%A4%E3%…

○園良太(1981年生まれ)
 2003年のイラク反戦運動の高揚–World Peace Now以来反戦運動に関わる。自身
主宰する「憲法Caf」では自民党の改憲試案の洗い出
し作業、討論を重ね、最近では「反戦と抵抗の祭<フェ-スタ>」のプレ企画「リ
アリティツアー2—-62億ってどんなだよ。麻生首相のお宅拝見」を企
画。
 間もなく開催される同<フェスタ>では反戦企画「戦争が日常にあ-る風景」と
題して、アメリカ帰還兵・韓国徴兵制・日本の戦争準備をえぐる企画を立
案。
 同時に格差社会を考えるフリーター全般労組にも参加。

ブログ  http://srysrysry.blogzine.jp/
憲法カフェ  http://d.hatena.ne.jp/kenpou-cafe/
反戦と抵抗の祭  http://a.sanpal.co.jp/r-festa/
フリーター全般労組  http://freeter-union.org/union/

○竹内一晴(司会)
 ホリプロなどを経て、現在フリー・ジャーナリスト。韓国人の反徴兵活動家ブ
ンブンが二〇〇〇年に来日した際、週刊金曜日の記者として取材。韓国徴兵
制・労働争議・-日韓投資協定・住民登録証(韓国の国民総背番号制)の取材でソ
ウルに二度ほど長期滞在。その後断続的に韓国の反徴兵運動を追っている。
徴兵制への造詣の深さと気さくな人柄で今回司会に抜擢される。


更に、カン・イソクが出る関連企画。

反戦生活・韓国徴兵拒否企画 21世紀みんなのいやなこと

12月6日(土)
15:45開場  16:00開始

京都大学文学部新館第一演習室

これも詳細近日発表。



高円寺でアヴァンガーデニング始めます!!

高円寺は12号店のベランダにちっぽけですがみんなで共同管理する畑を作り始めています。今日ももらってきたプランターと土を運び込みました。今週土曜日(13日)の朝10:00~12:00 に、古く、強張った土を起こして、肥料を加えて箱に戻す作業と、何を植えるか決める話し合いが行われます。興味がある人はぜひ参加してくださいな。僕にメールをくれれば主催者のyoyoさんにまとめてメールします。よろしくー


 あと、イベント告知とかいろいろ。

★13日は13時から馬橋映画祭っす。僕も会議終了してご飯食べたらこっちに参加。
http://mixi.jp/view_community.pl?id=2581889

★ヒカルくんの展覧会もすっごい楽しみ!ゲストがすごい!

福住廉連続企画「21世紀の限界芸術論」Vol.4
福住さんのblog
http://blog.livedoor.jp/nicchi_sacchi/
2008年9月19日[金]~10月11日[土]17:00~21:00(日・月・祝日休廊)
いずれのイベントも18時から20時頃までを予定しております山下陽光の大チョロズムパノラマワールド展特別企画毎日が遅れてきた夏休みチョロズム劇場エブリデー

豪華ゲストとスケジュールはこっち↓
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=929326681&owner_id=552684
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=928288974&owner_id=552684

★27日は我がTシャツユニットRLLが高円寺12号店でまったり天国みたいなお店を開いてお茶やらトークやらでみなさんを歓迎しまーす。詳細はまた後で。最近は「ガイアの夜明け」にうちのTシャツが映りまくったりしてビビった!!

★素人の乱松本哉の勢いが止まらない!!ついに週間プレイボーイ連載決定!ちなみにもうすぐ出るSPAも8ページの特集を組むそうだし、R30にもドキュメンタリーで出たし、「アキバ通り魔事件をどう読むか!?」では宮台真司が誉めてたし、こりゃもう、大ブレイク間違いないよ。

http://mixi.jp/view_diary.pl?id=930332684&owner_id=701460



「日常が帰ってくる・・・  」と、「イルコモンズ逮捕はBANKSYが予言していたのだ!!」

今月の3日から始まった怒涛の10日間が終わって、今日、久しぶりに職場へ。よく考えたらこの10日はずーっとデモやらキャンプやら移動に追われていて、一人でいる時間や、いつもの決まった空間やら人間関係から遠く離れていたのだった。久しぶりに職場に帰ってきて、ぼんやり本を読んだりTVを見たり、窓の外を見ていると、懐かしさとはまた違った、少しの間途切れていたけれど、現在形で続く、手になじんだ定型があって、そこにすっぽりと納まっているといつもの布団みたいな感じで、のびのびと手や足を伸ばしてマットレスやシーツの感触を確かめるように、時間や空間を確かめ、落着くことができるのだった。窓から零れ落ちてくる、いつもの帰宅途中の子供達の声や、新聞配達のバイクとか、介助している障害者の生活の刻みだすリズムの中で、ぼんやりと痴呆のような幸福を味わう。


http://j5solidarity.blog116.fc2.com/


 とはいっても、塀の中の3人にまだまだ日常が帰ってくることは無い。早く彼らにも彼らの居場所でのびのびして欲しいのだけれど・・・ もしくは、逮捕という非日常を日常として生きる強さをすでに身に付けていてくれればいいのだけれど・・・・



 今日は山口昌男の「道化的世界」を読んだ。下記の部分を読んでいると、クラウンアーミーの格好のまま、つまり、迷彩柄の戦闘服にオレンジ色のアフロヘアー、赤色のでかッ鼻という道化姿でサウンドカーから引き摺り下ろされて逮捕されていったイルコモンズさんのことを考えずにはいられなかった。


以下、引用


 時間、空間を越えた秩序の相対性の証しとしての道化は、それ故、絶えず、秩序の内側に眠りこける常人を挑発し、彼の住む世界が相対的なものに過ぎないことを思い知らせることによって、秩序に対する醒めた信頼を取り戻させるよう期待される。勿論、秩序が弾力を失うときに、それは先ず道化的な時間、空間、行為を敵視して、これらを絶滅しようとはかる。中世期末期の西欧に起こったことがそれであった。この時、カーニバル的表現が、革命的エネルギーに転化されることは歴史の示すところである。

                                    「道化と詩的言語」より


 なぜ、太鼓を打ち鳴らし、騒ぐというささいな祝祭が公安禁止条例によって禁止されなければならないのだろうか?なぜ、DJが二人も逮捕されないといけないのだろうか?それらは狂気だろうか?テロだろうか?危険なのだろうか?本当に?わざわざ逮捕までして取り締まるようなものだろうか?本当に権力が強固であり、どっしりと居座っているのならば、それは寛容な王のようにあらゆる批判とあざ笑い、嘲笑を繰り返す道化を放置するだろう。大衆や民衆の不満のガス抜きのために。そころがそんなささいな存在さえ、ガス抜きという権力の相補的な対立項さえ排除するような権力は、もはや弾力性を失い、硬直化したシステムに他ならない。遊びの無いシステムは力をうまく逃したり、泳がせることなく、ぽっきりと折れるだろう。




PS 写真はBANKSYの写真集より。イルコモンズさんは確実にこれを狙っていた!?と、逮捕前のクラウンアーミールックのイルコモンズさんの背中。ちなみに、バンクシーの絵の横には「You told that joke twice」の言葉が・・・ 



妄想キャンプ!!

 実は昨日のサウンドデモが雨のせいか、あんまり盛り上がることもなく、ちょろっと欲求不満のまま終わってしまって、消化不良なのだけれど、ま、それは嵐の前の静けさってことで梅雨の無い北海道は洞爺湖の青空の下で暴れるために、みんなエネルギーを溜め込んでいるのだろうとかぼんやりと思いながら、今日も webやら電話やらで情報をかき集め、航路や道中や宿泊地やデモ地のイメージを切り抜き、切り貼り、行動の予定のアウトラインなんかを積み木のように脳内に組上げ、「これじゃ、詰めが甘いぜ!」って感じで突き壊し、やり直すDJのような作業を繰り返していると、フっと燃え上がってくる一瞬なんかもあったりして、妄想キャンプはやはり楽しいのであった。

http://www.sunflower.co.jp/ferry/campaign/pacificstory2008/pacificstory.shtml

 とりあえず金は無いが時間はある貧乏人なんで、バス→船→バスの激安のんびりコースで北海道を目指し、4日の夕方札幌入りしてそのまま電車で当別町旧中小屋中学校のキャンプ入り。って書いてるとなぜか、プロ野球選手か?と、思ってしまう。

http://g8camp08.wordpress.com/

 5日のサウンドデモではPA担当。もしかしたらDJもするかも。キャンプの方でもレイヴがあってDJする予定。ま、遊びに来る人は現地で声かけてくださいな。6日から洞爺湖周辺のキャンプに移動。2ヶ所あるのでどっちにしようか迷ってて、こればっかりは現地でみんなで相談して決めようかな、と。あまり利点とか欠点がよくわからないので。






PS それにしてもこの規約は・・・・



>・ドラッグ・大麻について
このキャンプではドラッグ、大麻の持ち込みをおことわりしています。
この国では出入国管理局で持ち込みが禁止されている上、
日本国内での使用も認められていません。
キャンプに対する警察介入の口実を防ぐためにも、
ぜひご理解下さい。



ネオリベ日本格差残酷物語。

2chスレ「ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない」が書籍に
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=527451&media_id=32

 書鬼より頂いた「日本残酷物語」の1巻「貧しき人々の群れ」をここ3日で読了。この本は、中世から近代、戦後すぐの時代まで続いていた「日常的な飢え、虐げられる女や老人、掠奪や物乞いの生涯、山や海の窮民」達の話であり、「ここに集められた残酷な物語は、かって日本のありふれた光景の記録」であり、「ついこの間まで、長く、貧しさの底で生き継いできた人々の様々な肖像」を集めたものだ。宮本常一や山本周五郎がかき集めたこれらの物語が「残酷」という名でセンセーショナルに響いたのは、昭和34年というこの本の出版された年が戦争の傷跡をなんとか覆い隠し、高度経済成長の端緒にあったからだろう。つまり、そこそこ豊かで単調な生活が戻ってきて、まだ酷かったあの頃を「残酷」として思い出すことがようやくできるようになったのだ。後書きで大月隆寛が指摘しているが、新興ジャーナリズムである週刊誌や実話誌が「厳しかった残酷」の残響を日本中から拾い上げ、「こんな酷い、許されないことがあったのだ!」と騒ぎ立てるが、この記事を読んでいる読者の多くはそんな脅威からはもう安全で、関係の無くなったこれらの残酷絵図を「見世物」のように見つつ、階級闘争史観的な左翼イデオロギーの正義感にもかっちりハマって安心できたのではないだろうか?

 そんな「残酷」という言葉をタイトルとして使ったこの本、つまり、「包み紙が古びた、すでに笑うしかないクサい本」を、当時の意匠=桎梏をほどきつつ今読むことこそが「テキスト本来の可能性」を引き出すと、大月氏はのたまうのだが、僕としてはそれも結局は読む人がどれだけ貧乏な実存を抱えているか?によってその読み方は変わってしまうのだろうなと思う。まだ氏が後書きを書いた95年はバブルも崩壊したが、豊かな時代だったのだ。だから、「残酷」や「左翼臭い」ことを笑い飛ばすことができた。(なんせ援助交際女子高生全盛期だもんねえ)そんな余裕というか、豊かさがあったのだ。でも、結局、経済的な余裕が無くなれば、残酷さをヒリヒリと肌で感じ、足の裏を焼かれるような立場になってしまえば、人々は左翼だろうが右翼だろうが、宗教だろうが、スピリチャルだろうが、藁をも掴むようにすがるだろう。それを上から見てバカにできるのは、経済的な余裕があるからに他ならない。

 病気になると意識は患部の痛みや苦痛でいっぱいになってしまい、外部や環境を冷静に観察することなんてできやしない。残酷さを笑い飛ばす豊かさが消えたとき、僕らはこの本の序章の言葉を思い出すだろう。「貧しさの中にいると、貧しさがわからなくなってくる」という言葉を。貧しさを認知させるのは豊かさだけだ。その豊かさを失えば、貧しさは貧しさでは無くなり、残酷も残酷ではなくなる。それは当たり前で普通なのだ。この本には柳田国男の「山の人生」から、あの、有名な説話が引かれている。生活がどん底の貧しい樵が娘達から頼まれて、彼女達自身が磨いた斧で姉妹の首を切り落とす話だ。よく考えたら似たような話がいくつもニュースでやってるじゃないか。やれやれ。この国の最貧困層は大正時代や昭和初期並みの水準に落ち込んでいるのだろうか?それとも、そおまでは行ってないが、豊かさから蹴落とされる落差の衝撃が大きく、以前なら耐えられた貧しさも耐えられないのだろうか?




 昨日もNHKで蟹工船やらフリーターズフリーといった格差本ブームを取りあえげていたんだが、こういった新しい残酷物語はどこまで流行するんだろう?そういえばちょっと前に足立区ブームもあったっけ。足立区の主婦はよく売春していてテレクラがにぎわってるとか。90年代末からいろんな本屋で「サブカル本」というコーナーが作られ、中野タコシェやヴィレッジバンガードなんかはそんな本しか置かない本屋だったが、最近は「格差本コーナー」がどこの本屋でも増えているようだ。






暴力という出し物。あるいは、残酷な見世物の代金。

たまたま、というか、偶然というか、今日、昨日、「ゆきゆきて神軍」と録画しておいた「ランボー」を観る。この二つを続けて観たのは偶然だったが、幸運だった。日本とアメリカ、太平洋戦争とベトナム戦争と差異はありながらも、二つの映画ままるで双子のように同じ映画だったからだ。毎回、思うのだけれど、個人個人が生きてきた過去と現在のコンテクストによって、言葉も行為も意味も全てが変わってしまうということの恐ろしさを感じる。戦時下の非日常を、戦後の日常において生きなければいけない人々。忘却から見放された人々。確か、ニーチェは言った。「忘れることは人間の最も偉大な能力だ」と。だとすれば、最も非人間的な能力とは忘れないこと、忘れることができないことにあるのではないだろうか?

 記憶と忘却。その違いから来る、狂気のような正義と、正義のような狂気。一見、狂人のように思える奥崎の行為や言葉も、ランボーの破壊的な行動も、ほとんど語ることのできない、語ることだけでは済ますことの絶対にできない戦争の傷跡からの回復として、ただ、その傷に向かってかろうじて想像することだけが、彼らの行為を理解するというか、彼らが生み出す暴力と破壊のカタルシスとして回復を感覚させてくれるのだ。傷を思い出すために、もしくは、傷を伝えるために、もう一度、いや、何度でも、傷つけること。暴力という行為だけが可能にする可能性がここにある。そして、一見、突然のめちゃくちゃな暴力に晒される善良な市民のような人々こそが戦場では狂人であったことを思い知らせてくれる。もしくは、「オレの愛する街の平穏を守る」という保安官の街への愛が。その延長線上に、日々、普通に生活している自分さえ、その原罪を犯しつづけているような気がする。それは突き詰めれば、東亜細亜反日武装戦線が唱えたお題目に行き着くことになる。もしくは、自分の生命が危険に晒されている以上、他人を助ける義務は無いという、あの厄災の元での厳格なルールに。家族や職場を投げ捨ててまで、他者を救う必要は無い。だからといって、命をかけてまで今生きている人々を守ろうとした死者たちの思いはどうなるというのだろうか?サルトルは言った。「人は死ぬともう他者の中でしか生きられなくなる」と。だとすれば、死者とは死者の他者である我々に他ならないのかもしれない。

 映画の中で奥崎はこう言う。「お前は人を殺して食っておいて、何が商売の邪魔だ!俺は仕事でもないのにここに来ているんだ!」しかし、彼は他の場面でこうも言う。「私は天皇にパチンコを撃った、だから店の売上が3倍になったんだ!」と、おそらく、カンパというか彼の正しさを理解する人々がそうやって彼を助けたのだ。ある意味で彼が行っている行為で収入があるのならば、それは仕事だし、特殊な職業だとも言える。ちょうどつげ義春が、あれだけ無益で、怠惰で、どうしようも役に立たない人々のマンガを書くことが、実はいい商売になっていて、それはそこら辺に落ちている石を売っても生活はできないが、その話をマンガにすれば売れるということなのだ。スタローンだってランボーで大儲けして、今回の放映はその宣伝に他ならない。狂気はうまく売り出せば大儲けできるのだ。これはちょっと困ったことなのだが。なんせ、そんな才能があるのはほんのわずかの、一握りの人々であって、誰もが狂気の商売人になれるわけではないからだ。

 死者を売り物にすること、死者で食っていくこと。人を食った話で食っていくこと。この、残酷な見世物への代金は、高いのか、安いのか、僕にはわからない。だけど、僕はもう、それを払って見世物を見てしまったのだ。そのお金はいったいどこへ消えるというのだろう?

 




PS   「ゆきゆきて神軍」に出てきた人々、それも意図せず巻き込まれてしまったような、それでも、責任ということで語らずにはいられなかった人々に、あの映画の報酬が払われたのだろうか?そしてスタローンがベトナム帰還兵達にあの映画の報酬を何らかの形で分配することはあったのだろうか?それがちょっと気になる。

あと、写真は関係ありそうでないようでありそうな渡辺文樹の新作「天皇伝説」上映が5月27日でかなり問題になりそう。うーん。お金を払って見に行くべきかどうか・・・・

渡辺文樹
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B8%A1%E8%BE%BA%E6%96%87%E6%A8%B9





と、思ったら監督逮捕で上映延期だって!!


http://d.hatena.ne.jp/shimizu4310/20080521



自由と生存のメーデー!!サウンドデモセットリスト!!

当日、朝、大雨の中、高円寺に機材を積み込みに行くと、車の中にこの前のサウンドデモのコースの地図が置きっぱなしになっていた。そこには、ちゃーんと、前回DJだったイルコモンズさんがどのポイントでどの曲をかけるのかメモしてあった。さて。僕はDJの時、毎回どんな曲をどんな順番でかけようか、だいたい見当をつけてからやるのだけれど、どうしても、現場の空気でかける曲が変わってしまう。ほとんど予定通りの曲を、考えておいた曲順でかけたことが無い。今回のサウンドデモでは、サウンドデモでかかる曲はほとんどマッチョな曲ばかりではないのか?という微妙な後ろめたさもあり、オサレハウスでもかけるような女性DJを探していたのだが、見つからず、とりあえず女の子ウケする撫子的な手弱女ぶった選曲を考えていたのだ。ところが、当日、トラックの上で待機していると、黒く膨れ上がったデモ隊が「仕事をよこせ!」だとか「給料上げろ!」だとか、めちゃくちゃシュプレヒコールをやっているので、この雰囲気でやわい選曲は無理と判断。明るく楽しいパーティーチェーンをかけることに。途中でCDJ(パイオニアCDJ50!)が謎の突然停止でちょっとまいった。ターンテーブルは二台ともベスタにしたので、ほぼ問題は無くなった。さすがバトルDJ用。テクニクスはどれだけ針圧を重くしても針が滑ってしまってどうしようも無い。


1 michael burkat     dissect http://www.myspace.com/michaelburkat
2 MONDO GROSSO   FIGHT FOR YOUR RIGHT Vocals by KELIS
3 Junior Senior      rhythm bandits http://www.myspace.com/juniorsenior
4 RUN DMC      Walkthis way
5 TECHNASIA       fuse http://www.myspace.com/technasia
6 GODIEGO      MAGIC MONKY


二次会のclub acidのセットリストはこっち。
 
 こっちの方が本来かけるはずだった曲。まあ、いつも洋楽のパンクやらハードコアやらヒップホップやらデトロイトテクノやらノイズやらなので、時にはゆるーい選曲でもいいんじゃない?って気分で。でも、後半はゴリゴリなアンダーグラウンドヒップホップ。それにしても中村一義の後にAXISとかかけるDJはいないだろうなあ。「僕は死ぬように生きていたくは無い」という歌詞の後に、大砲やら銃の効果音を被せてあとは世界革命宣言みたいな内容に・・・
 

1 くるり          ワンダーフォーゲル 上原キコウmix
2 スーパーカー     夢際ラストボーイ
3 MONDO GROSSO  SHININ’ (Album Edit)
4 曽我部恵一      バタフライ
5 中村一義        キャノンボール
6 AXIS+HOSIBA   WAKEUP
7 L-VOCAL        IRONY24
8 ICE DYNASTY   WAKEUP http://www.myspace.com/icedynastytokyo
9 NORIKIYO      2face http://www.myspace.com/norikiyo
10 MSC          決断






 今回、はっきりとわかったのはサウンドデモと言ってもかかっている選曲が選曲なので、クラブミュージックやらトガった選曲が好きでもないし、踊る気も無いし、そこそこ静かに歩きながらしゃべったり、シュプレヒコールをしたりしたい人もいて、そういった人達は後ろの方に溜まっている。それが、今回はあまりに人数が多かったので分断されて別働隊になってしまった。ショックなことに10人くらいの知人から「え、DJしてたの?音が全然聞こえなかった」とか言われてしまった。前に来てよー!!こういった音楽が作っている壁みたいなものをもうちょっと、ゆるめることができるような選曲もしていきたいんだけど、ま、時間が限られているので、無理なとこもある。それが残念。車を何台か出してたんだから、システム積んでDJも増やせばよかったんだけどねえ。まあ、そうやって棲み分けしてる分だけ、多様な人が集まってるってことでもあるんだろうけど。まだここ一週間で二回ほどDJする機会があるので、よかったら遊びに来てください。



いい日記!!

http://mixi.jp/view_diary.pl?id=795558283&owner_id=11357617
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=795159879&owner_id=8209311
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=796918554&owner_id=1299773



めちゃめちゃヤバかった。自由と生存のメーデー!!!!!!

■「使い捨てにするな」非正社員のメーデー、新宿をデモ行進
(読売新聞 – 05月03日 20:18)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=478542&media_id=20


 もう、何も言うことは無いっていうか、ここ24時間にあったことをいったいどれくらい言葉で伝えきれるのだろうか?全然自信が無い。6時に出発したデモから、ずーっと、徹夜でバカみたいに叫んで、踊って、話して、喉はガラガラで体中の筋肉はギシギシして、意識はガサついている。でも、なんだろう?この爽快感は。こんなにも荒れ果てているのに、どこか、澄んでいるのだ。たった一晩で自分がこれまで会ってきたいろんな場所のいろんな人達がこんなにも集まって騒いだのは始めて。数時間で人生の縮図を見ているみたいだった。どこに行ってもいつもの、そして懐かしい、また、新しい、知り合いばかり。関係の古層や新しい層がかき回され、ごちゃごちゃになることの気持ちよさ!そして誰もが、自分たち自身の作り出した光景に驚いていた。デモにも、路上にも、クラブにも、笑顔、笑顔、笑顔。音も、天気も、風景も、集まった人々も、最高だった。昨日、あの場所にいられたことを感謝!!みんなお疲れ様!またやろう!!もっとスゲーやつを。

良くまとまったyoutube動画。外部への埋め込み禁止なので、リンクを踏んでください。
http://jp.youtube.com/watch?v=9qpRubzsScs





写真:http://www.mkimpo.com/diary/2008/mayday_08-05-03.html
マスコミ:
朝日新聞
各地で「独立系メーデー」 格差・貧困の解消訴え
http://www.asahi.com/national/update/0503/TKY200805030167.html
東京新聞
「暮らせる賃金と保障を」 フリーターのメーデー
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008050301000571.html
YOMIURI ONLINE(読売新聞)
毎日jp(毎日新聞)
メーデー:非正規の若者らが都内で集会 -
http://mainichi.jp/flash/news/20080504k0000m040052000c.html



メーデー!メーデー!メーデー!

  ってことで、GWはメーデー二つとマリファナマーチに参加します。自由と生存のメーデーではDJもするので、見かけたら声でもかけてくださいな。あ、それと、高円寺の方は手伝ってくれる人を募集してるようなので、1日、昼くらいから空いてて手伝ってもいいよーという人はメール下さい。




【好き勝手に生きてる奴らのメーデーデモ】

http://www.rll.jp/hood/text/harpobucho/20080429120724.php#more

貧乏人・役立たず・マヌケ・ヒマ人・空腹・一文無し・ハンモックで昼寝してる奴・何もしてないのにやたら腹減る奴・毎日職質される奴・フロムAのバックナンバーを期せずして全巻持ってるやつ・本を一冊も持ってないやつ・仕事が無いくせに本ばかりある奴・酔っ払って憂さ晴らしにその辺の生意気なジジイを殴ろうとしたら運悪くそいつの方が強くて半殺しにされた奴・毎日ヒマなので音楽ばかり聴いていたらやたら耳がこえてきて金が減るようになってきた奴・理由は無いが警察がキライな奴・高野青果&Big-Aの物価を正確に把握してる奴・今朝、仕事も無いのでとりあえず優雅にイスにでも座ろうとしたらイスが抜けてひっくり返った奴・仕事も労働運動もどっちも向いてない奴・ゴキブリが顔に飛んでくる奴・仕事で搾取されるのがイヤだからが自分で店を始めたが逆に余計ヒドイ生活になった奴・貧乏すぎるくせにやたら毎日楽しい奴!これは集まるしかない!!

▼2008年5月1日(木) 
18:00 高円寺中央公園(南口・氷川神社近く)集合
19:00 デモ出発 (およそ1時間)

今回はサウンドシステムを積んだサウンド軽トラが登場予定!

[ダンスパフォーマンス] Baby-Q [DJ] イルコモンズ (feat. DJ-PP)







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「自由と生存のメーデー 08–プレカリアートは増殖/連結する」
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生きることはよい。生存を貶めるな!/―低賃金・長時間労働を撤廃しろ。
まともに暮らせる賃金と保障を!/社会的排除と選別を許すな。
やられたままで黙ってはいないぞ!/殺すことはない。戦争の廃絶を!
                   メーデーを抗議と連帯と反攻の日に!

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生存の権利。
我々は決してパンのみで生きているのではない。
飲んだり、さわいだりすることで生きる。
私たちは「文化」をうばわれている。
日々の労働/日々の消費/日々の管理によって。

生きることを労働にしてはならない。
生きることを余暇にしてはならない。

我々は街に出なければならない。我々に生存を取り戻すために。
我々は街に出なければならない。我々に自由を取り戻すために。
我々は街に出なければならない。我々もまた生きていることを伝えるために。
我々は生きている。だからこそ我々は抵抗する。

生存と自由を。

(2007年4月30日・自由と生存のメーデー07―プレカリアートの反攻「メーデー宣言集会」より)
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<実行委運営上の確認> 政治的立場の違いを暴力によって「解決」することを実践し、
その行為と思想を正当化し続ける人びとの参加はおことわりします。

■開催日:2008年5月3日(土・休) 
1.宣言集会 16:00-17:30 ○ 大久保地域センター
2.デモ 18:00-20:00 ○ 大久保→新宿
3.パーティ 21:00-29:00 ○ CLUB ACID

■呼びかけ/連絡先:フリーター全般労働組合 
〒160-0023 東京都新宿区西新宿4-16-13 MKビル2階
電話/fax:03-3373-0180 e-mail:union(at)freeter-union.org

■賛同費振込先 
郵便振替 00110-6-317603 口座名 フリーター全般労働組合
*「メーデー賛同」とお書き添えください

————–<キ リ ト リ セ ン>————–








~マリファナマーチ2008 in TOKYO日程決定!~

日時: 5/11(日)@青山公園南地区(去年と同じ場所です)
11:00~16:00
東京メトロ千代田線乃木坂駅5番出口を出てすぐ
会場地図
http://www.chizumaru.com/maplink.asp?SER=all&D=all&X=503020.798&Y=128379.072&SCL=1246


~マリファナマーチ2008 in OSAKA日程決定!~
日時:6/1(日)@大阪城公園 顕彰塔前広場 
14:30~17:30  
大阪環状線、大阪城公園駅下車 徒歩2分
(駅を降りて、左の小道に入ってすぐ)
会場地図
http://www.chizumaru.com/maplink.asp?SER=all&D=all&X=487930.844&Y=124862.882&SCL=801

※2007年に引き続き2008年もフリマ出店・その他各種出展・出演者を募集中です。
マリファナマーチ2007 in Tokyoでは約1000人の参加者が集まりました。 

マーチでこんな事をしてみたい・こんなアイデアがあるという方もご相談ください。

マリファナマーチは参加者全員で造っていくイベントです。
今年のマーチも皆さんで力を合わせて盛り上げていきましょう!


【マリファナ・マーチとは】

「マリファナ・マーチ」というイベントは、大麻の規制の見直しを掲げて1998年から毎年5月に世界の各都市で行われている世界同時開催のイベントです。
これまでにマリファナ・マーチに参加した都市はアメリカ・ヨーロッパを中心に全世界で348都市に上っています。
去年は世界中で232都市がマリファナ・マーチを開催しました。
少ない所では数十人程度、多い所では(CANADA・TRONTOのマリファナマーチ)延べ35,000人もの参加者が集まっています。

マリファナマーチ2008の参加都市はこちら↓
GLOBAL MARIJUANA MARCH 2008
http://www.globalmarijuanamarch.org/#top



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