海賊バイクで新宿二丁目を駆け抜ける!ひゃっほーい!
先週土曜日はジュクへ。二丁目へ。愛車をぶっ飛ばして滑るように、夜を抜けて。たどり着けば予定通り路上は人々で埋まってるCafe★Lavanderia前掻き分けてクリーニング屋の店名が書かれたガラス扉を開け放って、店内へ。音の洪水。イベントは一段落したらしく、DJタイム。黄色に黒に、白。ドレッドにつるっぱげに、アフロに、坊主。アイツ。あの子。ん?誰だろ?ダチの山やら雲の中。ヨッ、とか、オヒサ、とかとか。お決まりの人々。ビートに打ち震える巨大な心臓のような小部屋を一周、漂って、馴染みの顔に頷いて、新顔をチェックして、カウンターへ。大好きなサングリアを頼んでから、グラスの底に燦ざめく漆黒の闇と光を飲み干す。さあ、何に乾杯しようか? 夜は汲めども尽きぬ享楽の源泉。パーティーはふかふかのファーのように僕を包み込み、サイダーの泡みたいに甘く、囁きかける。耳元で海馬が揺れる。意識に、そっと、アルコールがリヴァーブをかけていく。カウンターにもたれ、プロジェクターが映し出す映像を見る。ボロボロの廃品を寄せ集めた筏の上で、天井桟敷か、黒テントみたいな格好の人たちが踊っている。目を閉じて透明な身体に注がれる残響のノイズをかき集め、一つ一つの音源をチェックしたり、解きほぐせない部分をなんとか再構成しようとしたりして一人遊びする。明滅するビートに切り刻まれた笑い声や嬌声、あーだ、こーだ、どうでもいい話、いや、ちょっとは、すげーマジな話、なのかも、そんなのが山ほど蜜蜂の羽音のように重なり合い、アルコールと煙に煽られた空気の中、むわーんとしたノイズとなる。それを体一杯に吸い込んで、目を開けば、夜は、生まれたての胎児のように羊水と血液に濡れて、臍の緒を引きずったまま、つやつやと輝いている。
この日のイベントは先日も紹介したように、廃材を使って船を作って航海したり、トールバイクと呼ばれる自転車を改造して二段に積み重ねた特殊自転車で日本をこれから旅しようって人たちのカンパパーティー 彼らはブルックリン最終出口で「自転車殺し」ってとんでもないイベントもやってて、これが道路を勝手に封鎖しちゃって、数百人が集まって改造自転車でバカ騒ぎするってスゲーイベントなのよ。もう、この動画を見ればわかると思うけど、ゲロまみれのちんこまんこバイクに股がって騎士の決闘ごっこやりながら巨大ドクロ人形をぶっ壊しつつ酒も飲むし、骨折もしなくちゃいけないし、クソポリ公はうるさいし、ってサイコーなお祭りだろ。これを何年もやってる奴等がやってきて、2丁目でバカ騒ぎしてたってわけ。
何より面白かったのはトールバイクに乗れたこと。これがぱっと見ヒョヒョイって乗れてるんで、チョロイチョロイと思いきや、グリップを握った途端ゾっとしたね。いや、高すぎるだろ、って。なんせ170センチあるオレの肩より高いんだぜ? おまけにハンドルだからクルクル動くし、足を最初に乗せる場所はわかるんだが、自転車を走らせながらそこに体重を載せて、サドル跨って、漕がなくちゃいけない。この時にうまく跨げなかったり、体を上に上げようとしたらバランスを崩したり、なんとか乗れたと思ったら自転車が止まってばたーんとかとかとかとか。みんなコケまくり、怪我人続出。ま、酒飲んでベロンベロンだからなあ。
それでも何度かコケてるうちに、なんとか、コツがわかってきて、崩壊の淵を舐めつつもよろめきながら立ち上がり、ふらふら進みだして、ツツーっと滑らかに漕ぎ出すと、「おおー!!」「やった!!」って30人くらいで路上で大騒ぎ。勢いに乗って2丁目の交差点に飛び出すとゲイやらクイアなねえちゃん?兄ちゃん?達から歓声が!いやあ、楽しい楽しい。眺めも最高、乗り心地も最高!なんと11日にはワークショップでこの自転車を廃車になった自転車から作るんだって。スゲーなそりゃ。この日も一台こけた拍子に変速機が外れて、ぶらーんってなって、みんな「ヤベー」って蒼くなったんだけど、持ち主のひげもじゃカウボーイみたいな人があっという間に素手で直してしまって、またまた大歓声!!いやあ、アガるね。ほんと、こんなイカれた自転車が街に溢れてたら、街はもっと楽しくなるよ。なんとかできねーかな。欲しい欲しい欲しい。ってやっぱ自作するしかないなあ。うんうん。ピストよりトールバイクだな。
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- ∞+∞=∞
- By ∞+∞=∞ / Aug 11, 2009 8:02 pm