お仕事:高祖岩三郎『死にゆく都市、回帰する巷』
遅ればせながら、ご報告
私intellipunk お仕事で、6月下旬に以文社から出版された高祖岩三郎さんの『死にゆく都市、回帰する巷――ニューヨークとその彼方』を装丁しました。
高祖さんの概刊の青土社からの2冊『ニューヨーク列伝――闘う民衆の都市空間』と『流体都市を構築せよ!――世界民衆都市ニューヨークの形成』は割とがっしりとした、高祖さんの体型から想像されるようなイメージの本でしたが。今回は初のエッセイ集ということで軽くポップに、かつ先鋭的で刺激的な造本を目指して、装丁もマットながら蛍光ピンクとシルバーインクを使いco-cp/tの挿画を仕上げ、アゲマツユウジ氏のNYの巷写真をふんだんに使用しました。
高祖さんの「巷としての都市」論は軽く読めるのに、この10年のジェントリフィケーションを知り、今の都市(例えばバビロン感強まる東京やファスト風土な地方都市)を考えるのに最適。難しい本をあまり読まない人にもお勧めできるPOPな一冊です!
—今まさに世界は大変動期に入った—
ニューヨーク在住の気鋭の批評 家による、初のエッセイ集。00年代末、激動のアメリカ—その渦中から垣間見えた「世界変革」の可能性とは?「世界民衆」たちが響かせる豊穣な鼓動に耳を 澄まし、「死にゆく都市」への眼差しのもと、来るべき「巷としての都市」への夢想をここに開始する。
◆帯文より:00年代末、激動のアメリカで「世界民衆」の鼓動を聴いた。都市のモデルたる役目を終えたニューヨークから、来るべき「巷としての都市」への夢想を開始し、世界民衆たちの希望を未来へと解き放つ、著者初のエッセイ集。
◆帯裏より:今まさに世界は大変動期に入った。だが制度の設立の前にその土台として必要なのは、人々の心の中の「諸価値の価値転換」である。それはすでに始まっている。一部の「英雄的な」若者は、ニーチェが哲学的になしたことを巷で実践しはじめた。(本書より)
- Intellipunk
- By intellipunk / Sep 13, 2010 12:29 pm