HarpoBucho Archive
スピノザならこう言うね。
今年の抱負は、「ギブソニアンのスピノチスト」になることです。自己定義好きなので、とりあえず思いつきでそのような設定をしてみました。ギブソニアンとは、アフォーダンスの概念を提唱して生態心理学の領域を切り拓いたことで知られるアメリカの心理学者J.J.ギブソンの知覚論を信奉する人のことで、スピノチストは17世紀のオランダの哲学者、スピノザの思想を信奉する人のことです。
「ギブソニアンのスピノチスト」を目指す上で、一番の問題は、まだボクはギブソンの本も、スピノザの本もまともに読んでことがないことです。彼らのエピソードや思想に関する本は昨年、いろいろ漁りましたが、キリスト教でいうところの原典「聖書」にまだたどり着いていないのです。特にスピノザの著作は、独力では読み込む自信が全くないので、ドゥルーズやネグリの「スピノザ論」を手がかりにディグっていくことになるかと思います。ラスタファリアンたちが聖書を逆さ読みしたように、おそらく、ボクも積極的誤読を犯すに違いありません。
ガザ自治区で今現在も起こっている事態に対する「悲しみ」よりも、今、自分自身に起こっている「悲しみ」の処理のほうに気がとられていることをここで正直に告白しなくてはなりません。それは不安定でフレキシブルを強いられる非正規雇用労働者としての悲しみです。今年の3月で雇用契約を切られてしまうので、正月から就職活動のことを考えなければいけません。幸いボクは住む家があり、素敵な友人たちに囲まれて今までの生活をキープできてますが、ハードコアな悩みを抱えている非正規雇用の仲間たちは、日比谷公園の年越し派遣村に身を寄せ合ってます。
年越し派遣村
http://hakenmura.alt-server.org/article.php/20081225155858629
遠くの「悲しみ」と自分の身に降りかかった「悲しみ」は実は同じものではないか、とスピノザなら言うかもしれません。少し長いけど、浅野俊哉『スピノザ 共同性のポリティクス』から勇気の出る言葉を引用します。
「私たちはこの社会ないし国家が何かしらフェアではないと感じる時がある。そのような時、私たちは自分たちの社会ないし制度に対し、そして自分自身に対し、なにがしかの悲しみを感じないだろうか。スピノザはその感覚を大事にせよと言っているのである。それが「正義」だから立ち上がるのではなく、この私に悲しみを引き起こす具体的な相手がそこに(あるいは近い未来に)存在し、そしてその相手の悲しみ―それが私の悲しみなのだが―を持続させるような仕組みがそこにあるから、それをなくすように私は行動する・・・・・・。私たちにできることは、他ならぬ自己保存の衝動に従うことを通して、私たち自身や私たちの同類に悲しみを与えるような制度や秩序やルールを少しでも改変し、現実に差別や抑圧や搾取を受けている人々の状況が少しでも改善されるような仕組みを作ることであり、もし可能ならそれを一国のレベルでも国際的なレベルでも推進していくことである。世界から悲しみの要因がなくなることはおそらくない。しかし、存在に先立ついかなる秩序も存在しない以上、いかなる社会的制度であれ、それが作られたものである限りにおいて変更可能である。この当たり前の事実を認識しつつ、たとえささやかでもそのような改革的かつ実効性をもった行為に参与しているという実感が持てる時、私たちは、自らがよい出会いを組織化していること、喜びの情動を増殖させようと努めていることそれ自体に、おのずから喜びを見いだしていけるはずである。」
ボクらは、イスラエル支援企業のボイコットもできる。
停戦を求める国際署名に名前を連ねることもできる。
○ガザ地区への即時停戦を求める国際署名
※転送・転載歓迎
インターナショナル・アクション・センター
http://www.iacenter.org/
が、2008年度国連人憲賞を受賞したラムゼイ・クラーク氏名で、ガザ地区の即時停戦を求める国際署名を始めました。↓
http://www.iacenter.org/gazapetition/
他の署名よりも少し記入する内容が多いです。各国首脳宛のメッセージを自由に書き換えられる(全くオリジナルでもよい)タイプの署名ですが、英文で、ラムゼイ・クラーク氏の文章を上回る内容を書くのは、たいていの人にとって至難の業だと思いますので、サンプルとして提供されているメッセージを仮訳しました。
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【訂正とお詫び】1月1日にご提供した翻訳に、明らかな誤りを何箇所か見つけましたので、お詫びして訂正します。とくに重要な訂正箇所は、
6段落目後半の「恒久平和のすべての要件が満たされるまで…禁輸処置も止めることを求める」
及び7段落目の「すべての党派が…殺害や負傷の責任を負うよう求める。」
の部分です。ご迷惑とお手数をおかけすることになり、申し訳ありません。
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内容に異議がなければ、そのまま送ればよいかと思います。
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■パレスチナのガザ地区の殺人を惹き起こしたイスラエルの空爆、封鎖、武力侵入を直ちにやめるよう求める緊急アピール
【Urgent Appeal for Israel to Immediately Cease Its Murderous Bombing, Siege and Threatened Invasion of Palestinian Gaza!】
http://www.iacenter.org/gazapetition/
(宛先)
ジョージ・ブッシュ大統領、
バラク・オバマ次期大統領、
コンドリーザ・ライス国務長官、
ヒラリー・クリントン次期国務長官、
リチャード・チェイニー副大統領、
ジョー・バイデン次期副大統領、
連邦議会の指導者、
藩基文国連事務総長、
ミゲル・デスコト・ブロックマン国連総会議長、
国連安全保障理事会の理事国
国連加盟国の大統領、首相、
イスラエルの閣僚と野党党首、
主要メディアの代表
イスラエルは、60年間にわたり、国連総会と国連安全保障理事会決議、および、国際司法裁判所、国際法、及び基本的人権の要請に挑戦し、処罰されないままパレスチナの人々を迫害し続けてきた。
ここ数年、パレスチナ人が虐待され、貧困を強いられ、分割され、そして貶められている一方で、イスラエルは、ますます豊かになり、強力かつ暴力的になっているのに、自分自身を犠牲者だと宣言するようになった。
最も効果的な組織に対してパレスチナ人を分裂させる、これが長年一貫したイスラエルの戦術だ。近年の大部分、イスラエルはファタハを攻撃した。今イスラエルが攻撃する目標はハマスだ。しかし、パレスチナ人はひとつであり、パレスチナ国家もひとつである。これがパレスチナ解放機構の指導原理だ。イスラエルの方針は、いつも、パレスチナ国家樹立の可能性を破壊することだった。ハマスに対する犯罪的な攻撃は、実は、パレスチナ国家樹立を阻止し、それを分割し、征服するというイスラエルの継続的な攻撃の一環なのだ。
大失敗のブッシュ政権が終焉に近づいている今、現在刑事告発を受けた首相がいるイスラエル政府(【訳註1】)は、国際的な孤立やパレスチナの窮状を深刻にし、大虐殺を行うためにガザ地区におけるパレスチナの指導者を恣意的かつ組織的に葬り去ることを国際世論が許すかどうか、テストしている。パレスチナガザ地区への無差別攻撃や侵入等の行動をじゅうぶん知れば、レバノン、シリア、イラン、アフガニスタン等の中東、アラブ諸国、すなわち悲惨な規模の闘争に至る危険をかかえるイスラム社会じゅうで、激しい怒りを燃え上がらせ、それはインドやパキスタン間にも広がるだろう。
ガザが抵抗する力を破壊し、パレスチナ人の最終的な解決を押し付けるだけでなく、この地域のイスラエルの支配の拡大を阻害する可能性を潰すために、イスラエルは、イスラエルを守るために戦うアメリカやヨーロッパ連合、NATOとともに、アメリカの「唯一無二の」大統領ジョージ・ウォーカー・ブッシュがイスラエルを支援し、ガザであら捜しをしている間、イラン、シリア、レバノン、パキスタン、そしてアフガニスタンで、戦争につながる対立を探している。
署名に参加したわたし達は、この危険で困難な日々と時間の中、国連、アメリカ、NATO加盟国、中立のヨーロッパ諸国、アジア各国、第一には中国、インド、インドネシア、パキスタンの政府、アフリカ、中南米諸国に対し、イスラエルとパレスチナに即時停戦し、平和を確立するよう要求するよう求める。恒久平和のすべての要件が満たされるまで、ガザ、イスラエル、エジプト、及び地中海へのすべての国境を人道支援物資を運ぶため開放するとともに、イスラエルにおける武力行使や、禁輸処置も止めることを求める。
わたし達は、すべての人々、彼らが組織され活発に活動した時究極のパワーを発揮するのだが、彼らに求める。彼らの住む町で街頭デモをし、彼らの政府にイスラエルにパレスチナに対する侵略戦争をやめさせるため全力を尽くすよう要求するように。そして、すべての党派が平和を追求すること、イスラエル、アメリカ、そのほかイスラエルの攻撃に物質的な支援を行った国々に、その結果としての殺害や傷害の責任を負うよう求める。
わたし達は、各国政府と、人道団体に、医療、食糧、人道物資、シェルター等パレスチナで求められる緊急援助を提供するよう求める。そして、平和、正義、世界じゅうの子ども、女性、男性に平等な尊厳を真剣に模索するすべてのメディアに、イスラエルは直ちに攻撃をやめよとヘッドラインに掲げるよう求める。すべての党派は、ひとつの国家が承認されるかパレスチナ国家が国連総会決議181号(1947年【訳註2】)の完全履行に沿って、1948年10月以前の統治が委譲され、パレスチナが繁栄するまで、パレスチナ人との交渉の継続に努めなければならない。
敬具。
(仮訳 どすのメッキー 1/Jan./2009→2/Jan./2009訂正)
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訳註1:エフード・オルメルト首相は汚職告発を受けて辞任し、現在『暫定首相』。第一党「カディマ」の党首、ツィピ・リブニ副首相兼外相の連立工作が不調に終わったため、総選挙予定より1年繰り上げ2009年2月10日実施する予定
訳註2:パレスチナをユダヤ人国家とアラブ人国家の二つに分割することを勧告した決議。その後もユダヤ側とアラブ側の対立が続く中、ユダヤ側は翌年決議を根拠にイスラエル建国を宣言するが、反発するアラブ側と第1次中東戦争が勃発。勝利したイスラエルはパレスチナの80%を占領、さらに67年の第3次中東戦争でイスラエルはエルサレム、ガザ地区、シナイ半島、ヨルダン川西岸、ゴラン高原を占領
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■署名の方法
#1)「Step 1: Enter your contact/signature information:」で、以下を入力して下さい。
Honorific(敬称):男声なら”Mr”、女性なら”Ms.”を選択
First Name(名前、ローマ字)
Last NAme(苗字、ローマ字)
Address(住所):例 2-8-30 Heiwa-cho, Heiwa-ku
City(都市名):例 Nagoya
State/Region(地域):”other”を選択
ZIP(郵便番号):例 9100002
Country(国):”JAPAN”を選択
Area Code* and phone(電話番号、国番号、市外局番から):例81-776-**-****
Email(メールアドレス):
オプションのチェックは、すべて外して構いません。
#2)「Submit」ボタンをクリックしてください。
#3)メッセージ確認ページに移り、上記仮訳のメッセージがメッセージボックスに表示されているはずです。もし短くてもご自身のメッセージを送りたい方は、ここで直接入力してください。このメッセージでよい方は、文章をスクロールして、最後の行に
“From Japan.”
とだけ付け加えてください。
#4)「Send My Message!」ボタンをクリックすれば完了です。
#5)最後に出てくるページは、この署名をあなたの名前で知人に紹介するためのページです。英語で案内が送られますから、むしろ拙サイトをご紹介いただいたほうが有効でしょう。
*注*IACから自動送信されるあて先の中には不通の場合もあるようで、一部不通のメールが返信されますが、とくに気にする必要はないと思います。
- HarpoBucho
- By harpobucho / Jan 05, 2009 2:31 am
あけまして
おめでとうございます!という2009年の幕開けを祝福したい気分にならないのは、きっとイスラエルのせいだ。去年のちょうどいまごろ、当時、パレスチナにいた志賀ちゃん(aka KITOU SEISHI)たちと「ワンダーウォール・キャンペーン」という洒落っ気のある企みをやっていた。あのときのパレスチナの状況も悲惨であったに違いないが、今年はまったく洒落が通じない惨状だ。ただただ悲しい。もちろん洒落が通じないことが、じゃなくて、人類への不信感と圧倒的な無力感が。
▼ワンダーウォール・キャンペーンの回顧と展望(仮称)(イルコモンズのふた。より)
【前編】http://illcomm.exblog.jp/7218401/
【後編】http://illcomm.exblog.jp/7218423/
ガザの正月。卑劣な落とし玉。これを観た後に「あけおめ~!」とは言えなくなる。
http://ameblo.jp/ternod/entry-10187344424.html
(ブログ「不定形の絵画」より)
※後に、上記の映像は2005年9月23日ガザ北部の難民キャンプで、ハマスの軍事パレード中に起こった惨事(トラック爆発事故)を収めたものであることが判明。早とちった!
今回のイスラエル軍によるガザ自治区の空爆と侵攻に関する情報は、多くの友人知人のブログやmixi日記から得ている。テレビをつけても、騒がしく空虚な笑えないお笑い番組ばっかなので。自分で要点をまとめる自信がないので、各自ネットを駆使して情報収集することをオススメします。
昨年末のDemocracyNow! Japanから現地の声
年末のガザのゲルニカ イスラエルによる空爆で300人以上が死亡
http://democracynow.jp/subomov/20081229-1
毎度、お馴染み「イルコモンズのふた。」
http://illcomm.exblog.jp/m2009-01-01/
以上、暗い新年一発目のブログでしたが、今年もよろしくお願いします。
- HarpoBucho
- By harpobucho / Jan 04, 2009 4:47 pm
隣人が消えた!
隣の部屋の外出し洗濯機が突然消えたので、あれ、おかしいな、と思ったら、引越ししてた。これで爆音し放題。というか、ひょっとするとウチの部屋から響く低音にヤレれて引っ越したかもしれない疑惑もあり、なんだか悪いことしたなー、と反省モードになってみたりする。引越し初日に騒音苦情がはいったくらいだからね。
家賃六万円台で緑豊かな閑静な住宅街に引っ越したい人がいれば、オススメの物件かもね。お隣は。ただし、ウチの部屋から低音は響くよ。
- HarpoBucho
- By harpobucho / Dec 24, 2008 1:57 am
ちぇっ!
「チェ 28歳の革命」
「チェ 39歳別れの手紙」
http://che.gyao.jp/
先週18日(木)に明治大学にて、ソダーバーグ監督とベニチオ・デル・トロ参加のマスコミと学生による合同記者会見が行われ、今週のクリスマスには法政大学にて無料試写会が行われる。無菌化された革命を内部にとりこみ、リアルな革命の潜勢力は予め排除。
でもタダでハリウッド映画見れるなんてお得!ありがとうサンタさん。
http://www.hosei.ac.jp/news/shosai/news_969.html
12月25日(木)
13:00~15:30
第1部 「チェ 28歳の革命」
16:00~18:30
第2部 「チェ 39歳別れの手紙」
場 所 法政大学市ケ谷キャンパス外濠校舎6F
薩埵ホール
主 催 法政大学国際文化学部
協 力 株式会社ギャガ・コミュニケーションズ
お問い合わせ先 法政大学国際文化学部
- HarpoBucho
- By harpobucho / Dec 24, 2008 1:18 am
いろいろ最前線
昨日、突然の雇用契約解除宣告。ボクだけではなくて、そこで働いている者全員。再雇用の道もあるが、採用ハードルを高めに設定され、雇用条件は今までより下げられる。さて逃走するか、闘争するか。来年の3月まで契約が残っているので、その間になんか面白い動きをしたい。
それにしても一日遅れのとんだ誕生日プレゼントだ。いまテレビでしきりに派遣切りの話題をやっているが、気づけばその渦中に。労働現場最前線。内心なかなかおいしいと思っている。そう思わなきゃ損。状況は楽しむしかない。しかし本当に「おいしい」話があったら、情報ください~。そんなにがむしゃらに働かないけど、そこそこ働きます。
普段は同僚との人間関係にはクールな距離をとっているが、昨晩の満月の夜は、同じ立場の人間たちと焼き鳥屋で今後の身の振りトーク。共通の敵を見つけて一致団結するのはあんまり好きではないが、ユニティも必要なときがある。
その後、新宿のアートカフェで国際自由メディア大学。ひげビジョンが紹介するフリーカルチャー最前線。ガールトークとかイリーガルアートとかいろいろ刺激になった。
ひげビジョン
http://d.hatena.ne.jp/Moroduub/
深夜にナチュラル・レゲエ@グラスルーツ。AXEMANの説教くさくない音楽説法をガイダンスに明るい未来を描きながら踊る。
今日はこれから友達の引越しの手伝いで身体を動かした後、夜には東京カルチャー最前線。
http://www.centraleasttokyo.com/08/
- HarpoBucho
- By harpobucho / Dec 13, 2008 3:31 pm
リトル・エド
今日、生まれました。32年も前の昔話で恐縮ですが。
誕生日を迎えるとアイデンティティ問題をよく考えるわけです。なるべく「自分探し」じゃなくて「自分なくし」(みうらじゅん)の方向で。
最近のテーマは自分をいかになくして、多種多様な他者を受け入れる器になるか、ってとこなんです。これがまた難しいのなんの。器の狭さは仕方ないにしても、数奇な器をたくさんコレクションしている茶人みたいな人間になりたいですね。
昔話ついでに。
器の広さといえば江戸っ子ですが、ボクのアイデンティティは育った川越にありまして、どんなに頑張っても所詮、小江戸っ子なわけで、粋な町火消にはなれないというコンプレックスと憧れがあるわけです。
最近、同僚のインテリパンクから、粋な江戸っ子資料をポトラッチされました。
原寸江戸魂
仕掛け人は森永博志氏。日光江戸村でしかゲットできないレアもの。カリスマ編集者Aさんからボクのところに流れてきたものです。鳶=火消しの末裔の方々には畏敬の念を抱かざるを得ないです。もういっちょロッカーズな世界観の雑誌。
雲のうえ
北九州市が年4回発行している季刊誌。ジャケがヤバイですね。三池崇史監督じゃないですよ。
イカした職人さんとかはやはりボクにとっては「雲のうえ」のような存在なわけで、小心者のボクは身分相応に落語に出てくるような間抜けな町人を演じていきたいですね。
マガジンハウスに踊らされて行った大琳派展の影響で今、酒井抱一にゾッコンです。絵と俳諧のせめぎあい具合がなんとも絶妙です。大名階級に生を享けながら、江戸市井の雅人として生涯を送った方で、まあ、なんともわれら町人の憧れです。
この本がマニアック。図書館で今日借りてまだ読んでませんが、グラフィティ的な解釈もできるかもしれません。
都市のなかの絵 酒井抱一の絵事とその遺響
- HarpoBucho
- By harpobucho / Dec 11, 2008 1:20 am
テレビ人間、再び
テレビを見なくなった理由は、純粋にテレビ番組が劣化し過ぎて見るに耐えないと感じたから、ではむしろなく、職場での雑談のネタとして利用価値がなくなったからであった。異動前の職場のことであるが、同僚はほとんどテレビを見ておらず、ボクは毎週ドラマを数本、雑談の仕込みとしてはマニアックすぎる見方で見ていた。雑談のネタに見始めたテレビが逆に孤立を深めていくという本末転倒っぷりに、ボクはテレビを見るのをやめた。
しかし今、状況は変った。今の職場の同僚の価値基準はテレビのフレーム内にある。「めざましテレビ」のお天気お姉さんの愛ちゃんの服装のチェックから始まり、朝の占いのラッキーアイテムで盛り上がり、夜のバラエティ番組の新ネタやドラマの展開を語り合う。大麻報道のニュースが続くと、ちょっと業務でテンっぱっている同僚に「なんか加勢大周的なモノ、やってるんじゃないの?」というジョークが浴びせられる。なんとも楽しい職場である。
さすがに芸能人が無邪気に遊んでいるようなバラエティ番組はきついのでまずはニュースやドキュメンタリー中心に見ていくことにする。朝のワイドショーは時計代わりにもう見始めている。これは雑談ネタに使える。昔みたいに毎朝『テレビブロス』のテレビ欄をチェックして録画してから仕事にでかけるような手間をかけたくないので、面白いテレビの情報があったら教えてください~
まあ、選り取りみどり体質なボクにはYoutubeで間に合っているという説もある。
昨日の<シリーズ 立ち上がる人びと>見逃した!
今夜はニューヨークとダーウィンか。
生態心理学関係の本を集中的に読んでる身としては、マルクスよりもフロイトよりも、ダーウィンの思想のほうが重要だなあ。社会ダーウィニズムの危険性も含めて。
●2008/12/05 21:10~22:00 BS1
BS世界のドキュメンタリー <シリーズ 立ち上がる人びと>ここで暮らし続けたい ~パリ郊外 移民の町で~
“フランスでは、移民の増加が社会問題となり、パリや地方都市で暴動が相次いだことは記憶に新しい。フランスのプロダクションが、グリニーという移民が多く暮らす郊外住宅地に住み込んで長期取材し、そこでの日常を記録した。
失業率や犯罪率が高く、不満を抱えた若者たちに対し、機動隊が絶えずパトロールする町で、家賃が払えず強制退去の不安と隣り合わせで暮らす人びと。学校で起きたある強盗事件をきっかけに、この町をかつてように子どもたちが暮らしやすい安全な地区にしようとする動きが起きる。困難な状況の中でも、未来のために何かを変えようとひたむきに頑張る人びとの姿を追う。”
●2008/12/06 18:30~18:50 BS1
ニューヨーク街物語 守れ! 12,000の屋台
ニューヨークで今、ホッドドッグなどを売る屋台のオーナーが、怒りの声を上げています。きれいな街作りを押し進める市の方針を受け、警察などが取り締まりを強化。違反切符を大量にばらまく、いわば「嫌がらせ」が横行しているというのです。取り締まりが厳しくなったのは、3年前。市が出店についての規制を強化し、罰金の最高額を10万円と、一気に4倍に引き上げたのです。そして違反切符の数が倍増し、去年1年で6万件にも上っています。そんな屋台のオーナーを助けようと立ち上がった一人の弁護士。ショーン・バジンスキーさん、36歳です。今回は、屋台のオーナーのために日々奮闘する、ショーンさんの活躍を追い
ました。
★取材ノート ニューヨークの街はこの10年で、どんどん清潔に、安全になりました。その陰に、貧しい移民たちが虐げられている現実がある、ということを知りました。そんな逆境を乗り越えようと頑張るパワーが、ニューヨークらしさなのかも知れません。
●2008/12/06 24:00~0:45 NHK教育
サイエンスZERO「ダーウィン・進化論から150年 進化研究最前線」
当時の常識を覆す大発見”進化論”▽神の時代から科学の時代へ▽最新科学で進化論を実証する ほか
●2008/12/06 19:30~20:30 NHK総合
NHKスペシャル
来年5月から始まる”裁判員制度”を解説▽無作為に選ばれた6人の市民が判決を下す▽市民が”多数決”で刑を下すことへの不安▽実際の事件をモデルケースに模擬裁判実施▽心理的負担の実態とそれを乗り越える対策
- HarpoBucho
- By harpobucho / Dec 06, 2008 4:45 pm
脳にNO!
いやー寝る前日記ぜんぜん続かないや。意欲がない。なんか脳に欠陥でもあるのかしら。今日、紀伊国屋行ったら、あらゆるコーナーに茂木健一郎が自ら翻訳しつつ、内容を絶賛している『「脳にいいこと」だけをやりなさい!』 が置いてあって、とても憂鬱な気分になった。著者は米国自己啓発セミナーのカリスマ女コーチ。『ザ・シークレット』に登場する賢者の一人。げー。それにしても書店にはタイトルに「脳」がつく自己啓発ビジネス書が多すぎて眩暈がする。
こんな内容。
http://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refISBN=4837956963
「脳をいかに活性化させて、幸せになるか」を決めるのは、たった7つの要素。脳のすごい力を引き出すこの7ポイントをイラストもまじえてわかりやすく紹介。もっとポジティブで楽しい人生を送れるようになる1冊。
[BOOKデータベースより]
1 「脳の使い方がうまい人」には7つの特徴があった!―日常生活で、仕事で、勉強するとき…脳のすごい力を引き出す方法;
2 簡単で効果抜群の脳の「大そうじ」!―ワンパターンの脳から、いつも「刺激的」な脳へ;
3 脳に「ポジティブな回路」をつくる法―毎日、脳に「毒」を与えている人、「良薬」を飲ませている人;
4 「脳が一番喜ぶこと」を毎日する―こんな簡単なことに、なぜ気づかなかったのか!;
5 食事・運動・生活…脳細胞が元気なら、何でも思い通りに!―タフな脳にする「夜十時ルール」;
6 夢を楽々実現する、ハイパーエネルギーの秘密!―わけもなく楽しく、ハッピーな日々をつくり出す脳の力;
7 眠っている才能を目覚めさせる脳の刺激法―あなたの脳の得意技を探す「ミニ・パッションテスト」;
8 こんな人とつき合えば、脳はいい刺激を受ける―「アクビがうつる」ように、人の脳のレベルも伝染する
あーきもい。これには河野哲也の『暴走する脳科学』で対抗。
http://www.honya-town.co.jp/hst/HTdispatch?nips_cd=9983902435
[BOOKデータベースより]
脳研究によって、心の動きがわかるようになるのか。そもそも脳イコール心と言えるのか。脳を調べることで心の状態を読むことは可能か。人間の行動は脳によって決定され、自由などは幻想に過ぎないのか。脳研究が医療や教育、犯罪捜査、裁判などに応用されることは、どのような社会的インパクトを持ち、どのような倫理的問題が生じるだろうか。―”脳の時代”を生きる我々誰しもが持つ疑問に、気鋭の哲学者が明快に答える。現代人必読の”脳科学リテラシー”入門書。
第1章 脳の時代と哲学;
第2章 脳と拡張とした心;
第3章 マインド・リーディングは可能か;
第4章 社会的存在としての心;
第5章 脳研究は自由意志を否定するか;
第6章 脳神経倫理
立ち読みしたけど、新書ってこともありあんま刺激的じゃなかった。河野哲也の本だと『環境に拡がる心:生態学的哲学の展望』 『善悪は実在するか』『<心>はからだの外にある』あたりのアフォーダンス応用哲学本が脳科学バスターにオススメか。
最近のマイブームはギブソンとバフチンの交錯と倒錯。
- HarpoBucho
- By harpobucho / Dec 04, 2008 7:54 pm
矛盾を生きる
まずい!
今日はADBUSTERSのバイ・ナッシング・デイだった!
これからTシャツを「反戦と抵抗の祭〈フェスタ〉08」に売りに行く という矛盾。みんなが反戦や抵抗を考えているときに、儲けることを考えている矛盾。そもそも冬にTシャツを売る矛盾・・・
▼ADBUSTERSのBND
http://www.adbusters.org
▼無買日
http://bndjapan.org
「Buy Nothing Dayはできるだけ多くの人に、お買い物について考えてみてほしい日です。この日は、私たちといっしょに、お買い物以外の何か楽しいことをして一日を過ごしてみませんか?」
▼イルコモンズのふた。
http://illcomm.exblog.jp/8956505/
- HarpoBucho
- By harpobucho / Nov 29, 2008 10:52 am
休日に裏打ちを
週末~休日はリズムが平日とは狂うので、就寝前日記書けず。なんだかバタついた三連休。友達が催しているパーティに顔出すもゆっくり腰を落ち着けることもできず、激しく腰を揺らすこともできず、なんだかねー。たいして忙しくもないくせして次から次へと予定をこなしていく休日はなんだか仕事みたいでいやだね。もっとバックビートな休日を過ごさなければ。
したまち映画祭のナマ小沢昭一に感動。久しぶりに観た『エロ事師たちより 人類学入門』のスブやんの業の深さに圧倒。翌日のマルクス・ブラザーズ講義のいとうせいこうとケラリーノ・サンドロヴィッチのトークにも昭一が話題に。オープニングセレモニーでの昭一の芸人っぷりに哀川翔がリスペクトの念を表明したのはなんだかいい話。
マルクスマニアの二人がハーポのことを褒めているのを聞くと、自分が褒められている気がして、いい気分だ。嘘。なんだか後ろめたい。ハーポはちょっと荷が重過ぎるのでゼッポくらいがいいや。目立たないけど、いいブレインだったらしいよ。
ハーポ・マルクスが素晴らしすぎるのは当たり前だが、今回、スクリーンで観てグルーチョの魅力に目覚めたかも。あのダンスのいい加減さは、そー真似できるもんじゃない。チコについてあまり言及がなかったのは寂しい。が、とにかく粋でキュートな三人組を堪能。
若い頃はジョニー・ロットン、老いてからはジャック・デリダ似なんだよ、ハーポ・マルクス。笑いにはパンクと脱構築が重要なんだ、たぶん。パンキーレゲエな裏打ちのリズムが。
Youtubeではモンティ・パイソン・チャンネル!
http://jp.youtube.com/user/MontyPython
- HarpoBucho
- By harpobucho / Nov 25, 2008 8:04 pm
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2010.2.27 反新宿署!高円寺路上大パーティざまあみろデモ 【予告編】-
覚せい剤撲滅プロパガンダ 東映編 -
2006/9/16 家賃をタダにしろ!中野→高円寺一揆!予告編
家賃廃止要求デモ!
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