HarpoBucho Archive
先生?とボク?
四方田犬彦が100冊目の刊行を記念して自分万歳アンソロジー本。これまでの全著作からテキストをセレクトして自己解説した上に、さらに今後の刊行計画や自作年表まで付いてくるというなんとも濃ゆい本。その名も『濃縮四方田』。装丁は本人の顔がうっすら浮かびあがるデザインで、こんな本はそーとーに自分のことが好きでないと作れないな、と皮肉ではなく、凄いよ、この自分の愛で方。
何を隠そうボクの(無意識の)師は四方田先生なのだ。ボクが強烈に興味を持つ対象は、だいたいすでに彼のマーキング済みだ。犬のようにやたら鼻の効く学者。ちなみにボクがなんらかのマニアになった最初の対象が犬だった。海外の犬の種類を、その奇妙なカタカタを覚えるのが快楽だったあの頃、品種改良という種のミックス技術が小学生ながらとてもイルなことに感じた。雑種犬を一番愛した。そんときの渾名は「犬博士」だったものだ。懐かしい。中学のときの渾名はなぜか「社長」だった(きっかけが思い出せない!)。そして今は「部長」と呼ばれている。あれ、なんだ!降格してるぞ。
わが処女作「運動部」は、学生時代に聴講した四方田先生の「68年の映画」の授業における『中国女』の解説の記憶が、『シチュアシオニスト・インターナショナル』を万引きしようか悩みながら本屋で立ち読みしていたフリーター時代のボクの脳内に甦ってできたものだといっても過言ではない。四方田先生の処女作『リュミエールの閾』のジャケ写真も『中国女』のワンシーンだった。
就職活動が嫌になってアムステルダムに飛び立ち、そのままモロッコにまで足を延ばし、タンジールの手荒い洗礼をあびることになったのも四方田先生の仕業だったのかもしれない。ポール・ボウルズの家にどうしても行きたかったボクは、いんちきガイドに導かれて迷路のような旧市外に入っていった。人気がなくなるとガイドは強盗に豹変した。ボクは彼の『優雅な獲物』となったわけだ。傷心を癒すために古都フェズに沈没した。四方田先生が翻訳した『蜘蛛の家』を読んで絶対にここに行かなくては!と思った街全体が世界遺産という迷宮都市。甘いミントティーとキフの煙、焼き芋カーのサウンドシステムのように心地よいアザーンの響き。身体が蕩けて人生の迷子になってもいいな、と思った異郷の体験。
敬愛する平岡正明さんと一緒にセッション(!)をする際のコード進行を決めるときに参考にしたのも四方田先生が編集した『ザ・グレーテスト・ヒッツ・オブ・平岡正明』という平岡さんの100冊記念のベスト集だった。この7年と半年後に自身もベスト本を出すことに。この二つのベスト本、値段は同じ3800円。ボリュームは15ページほど四方田本のほうが多い。だからなんだってことはないが。
これまで四方田先生絡みの自分エピソードを連ねてきたが、先生の文章の醍醐味はなんといっても自分エピソードにあると思う。まだ未読だけど師匠の由良君美との愛憎を描いた『先生とわたし』って、そういう意味では究極かも。アカデミック・ゴシップ好きとして、次はこれを読もうかと思う。
師(あくまで想像上の)四方田先生から学んだのはエピソード・ハンティング術。濃縮をさらに濃縮して、ベスト本から素敵なエピソードをここに抽出しておこう。
・68年にローマで革命を叫ぶ大学生たちと機動隊とが最初に衝突して、激しい戦いが開始されたとき、パゾリーニは機動隊に属している貧しい若者たちに共感するという詩『イタリア共産党を若者に!!!」をほとんど徹夜で書き上げ、そのなかでいずれは父親の後を継いでブルジョワ生活を送ることになる大学生たちの傲慢な革命屋きどりを嘲笑しました。
・革命後のキューバで人気があった日本映画は、勝新太郎の『座頭市』と黒澤明の時代劇だった。『座頭市』のシリーズに至っては、山奥の村にまで上映隊が出掛けて行って、権利がとうに切れてしまったあとでもボロボロになったフィルムを夜に屋外で上映すると、拍手が鳴り止まなかったという話。
・草森(紳一)さんは、雑談はいいのだが、対談となるとみごとに口を閉ざしてしまう。ゲラで加筆をとお願いしても、ゲラは何年経っても戻ってこない。
・ブルース・リーはワシントン大学でスピノザを読んでいた。
・寺山修司は生前に247冊の著作を刊行した。
などなど。
↓100冊斬り同士のトーク。これは行くしかない!
『濃縮四方田』(彩流社)』刊行記念
『やっぱり本は「質」及び「量」である
Song for My Reader(s)?書きまくる男による、しゃべりまくりの夜?』
四方田犬彦(明治学院大学教授)×平岡正明(評論家)
■2009年3月28日(土) 19:00?
■入場料 1000円(ドリンク付)
■会場 ジュンク堂書店池袋本店 4階カフェにて
■定員 40名(お電話又はご来店にてお申し込み先着順)
■受付 お電話又はご来店(1Fサービスカウンター)にて先着順に受付。
※トークは特には整理券、ご予約のお控え等をお渡ししておりません。
※ご予約をキャンセルされる場合、ご連絡をお願いいたします。
お問い合わせ 池袋本店 TEL03-5956-6111
ジュンク堂書店のHPでも告知していただいております。
ぜひお誘いあわせのうえお越しください!
http://www.junkudo.co.jp/shop2.html
- HarpoBucho
- By harpobucho / Feb 06, 2009 1:23 am
拾った覚醒剤の話
というタイトルは誤解を招くので、正確に書いておくと「拾ったお金で覚醒剤に関する本を買った」という話です。
金曜日は雨が降ってたので自転車通勤は止めて、東京メトロを利用することに。凄い勢いで改札口に吸い込まれていくビジネス・パーソンの流れに身を任せ、目的地まで死んだフリをしようと目線を下におろした瞬間に発見したのだ。五千円札! テンションあがり覚醒する。
くちゃくちゃに丸められ、まるで紙くずのようだったけど、お札特有のフェティッシュなオーラがキラり。落ちているお金に気づかないなんで、みんなちゃっとお金稼ぐことに夢中になり過ぎてるんじゃないの? と皮肉を言うより、この状況に素直に感謝しよう。すかさず拾い、その手はそのままズボンの左ポケットの中に。電車のなかでいったいこのお金をどう使ってやろうか考えていたもんだからいつもより楽しい出勤になった。
拾ったお金はあぶく銭なので、普段では絶対に買わないもので一気に使い尽くしたい。一昨年、下北沢で朝まで飲んで自転車でふらふら東高円寺に帰る途中の環七で千円札を拾ったときは、蚕糸の森公園のフリーマケットで怪しいエキゾな木彫りの女性の顔の置物を買ったのだった。売り手の親父は沖縄で作れてたものだと言い張るのだが、どうみてもそう見えない。バリっぽくもあり、ポリネシアっぽくもあり、アフリカっぽくもある不思議な女性の顔。絶対に嘘だと思ったから、親父のコレクションを手当たり次第産地問い合わせすると、全部沖縄だと言い張る始末。なんだかこの産地偽装親父に興味が沸き、来客へのクイズ用に千円で購入。そして、いまや扱いに困っている。今回もこんな有益な無駄遣いがしたい!
で結局落ちた五千円札で買ったのが『覚醒剤の社会史 ドラッグ・ディスコース・統治技術』。
2007年度の日本社会病理学会学術奨励賞受賞の扱いに困る五千円以上の書籍。気流舎で中古で買えたのでお釣りが発生したけどチャイ飲んで全部チャラに。やはり一気に遣い込むとなんだか気分がいい。
五千円程度の高級本を買おうと決断したときに真っ先に頭に浮かんだのがガブリエル・タルドの『模倣の法則』だったんだけど、そうすると単なる有益な買い物になってしまうので却下。そんときたまたまヤフーのニュースで芸能界の暗部を暴露しようとしていた元アイドルが覚醒剤の所持で逮捕されたという事件を知って、買うべき本が確定したってわけ。前からずっとチェックはしてたけど高価だし、今してる転職活動にまったく役に立たないから、絶対に買わないだろうと思っていた本が手元に。これは事件だ。
著者の佐藤哲彦さんの昔のブログ記事に『模倣の法則』のことが書いてあった。
http://akisato.tea-nifty.com/dope/2007/09/post_9d2f.html
昨年読んだこれも面白かった。
『ドラッグの社会学―向精神物質をめぐる作法と社会秩序』
普遍的な物事の本質よりも、正しい(と個人が信じているイデオロギー)事を主張するよりも、相互作用やディスコースの生態に興味があるんで、タルドとはもういっぺん出会い直さなければならないみたい。また落ちていないか、五千円札。下を向いて歩こう。
覚醒剤に対するボクの「ダメ。ゼッタイ。」な強い想いがビンビンに感じられるマッシュアップ動画。
この東映ヴァージョンのほかに「オーラの泉」ヴァージョンも作って公開したのだが消されてしまったようだ。芸能人たちがあのセットの雰囲気に油断して「小人」について嬉しそうに語っているシーンを繋げたもので、かなりイ(ジワ)ルだったんだけども。
- HarpoBucho
- By harpobucho / Jan 25, 2009 2:05 am
【転載】メディアとイスラエルの共犯―罠にはまっている私たち
以下転載。メディアが一方的に流す情報を疑ってみること。イスラエル軍がガザから撤退したからって何も終わっちゃいない。ジョージ・クリントン――ポール・D・ミラー(aka DJスプーキー)からの孫引きだけどさ――が言うように「思考しろ! それはまだ違法じゃない!」
ナオミ・クラインのボイコットの呼びかけはこちら。
もう充分だ! ボイコットのときは来た!(転載転送可)
オバマ大統領の就任演説のスピーチ原稿がイスラエル支援企業であるスターバックスの店内で書かれたって話は興味深い。
<オバマ大統領>演説原稿はスタバで書かれた!弱冠27歳の執筆者に注目―中国紙
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メディアとイスラエルの共犯―罠にはまっている私たち/パレスチナ連帯・札幌 松元保昭
●メディアの偏った報道―視聴者から見るはなはだしい不公正
11日、日曜日午後6時のNHK「海外ネット」のパレスチナ報道をみた。一見、ガザ市民の無差別な被害を憂えるトーンではあった。しかし報道時間の7割はイスラエル政府報道官の攻撃理由の説明に費やされ、ハマース側の停戦破棄と反撃の理由にはインタビューさえもない。使われた映像も、ガザ現地からのものは無く(ジャーナリストが締め出されているのだから已む無いとしても)、いつ取材したか分からないイスラエルの垂れ流した覆面ハマースの訓練場面を繰り返し映し出す手法。あたかもハマースが「テロリスト」の代表であるかのように。
これと同じ場面を、かつても観たことがある。9・11直後のアフガニスタン侵攻のときのアルカイダ、そしてイラク戦開始時のフセイン「幻の大量破壊兵器」のときである。アメリカもイスラエルも、「敵」を徹底的に悪の象徴として喧伝する手法は、インターネット時代の今日、ナチのゲッベルスを百万倍も凌いで全世界を覆う。NHKと大新聞は(そして民放も)、イスラエルの与えたフレームにすっぽり嵌っている。紛争や戦争を憂えるふりをして、その原因は「敵=テロリスト」にあるという報道の構図は一貫している。
●イスラエル・プロパガンダの三点セット・フレーム
ハマース(あるいはヒズボラ)やパレスチナ民衆の攻撃からイスラエルは「自国を防衛する」権利がある。
停戦を破棄しカッサムロケット弾でイスラエル民間人を攻撃しているハマースが悪い。
「国際テロリスト」ハマース、ヒズボラ、イランはイスラエル国家を認めず「地図上から抹殺すべし」と言っている。
BBC、CNN、NHKのビッグTV局、大手新聞など世界の巨大メディアは、この三点セットの枠組み(フレーム)の中でガザ空爆やパレスチナ問題を報道・放映している。
●前提の大嘘
この三点セットを批判する前に、二つの大嘘をメディアは触れようとせず暴こうともしない。
第一は、ハマースもパレスチナもイスラエルと「対等の国家」ではない! したがってハマースにもパレスチナにも「国家」や「国防軍」のようなものは存在せず軍事的能力はほとんど無い! 片や世界第4位の核軍事力を擁し、クラスターから劣化ウラン弾、白リン弾、バンカーバスターまであらゆる新兵器の実験場をつくっている戦争犯罪国家である。これに抵抗するパレスチナ人は、まず投石や銃、砂糖などを燃料にした手製カッサムロケット砲。このまったくの非対称な軍事力の差をメディアは対比せず、あたかも「両者対等」であるかのように描き出す。
第二の大嘘は、すべての元凶である「軍事占領」しているという冷厳な事実に触れないことである。パレスチナ人の基本は、全生活を不自由にしている不当な軍事占領に抵抗し戦っているという積年の事実を、すべてのメディアは触れようとしないか掘り下げようとしない! それは欧米が、「国際社会」がそれを認めているからだ。この元凶を隠蔽し続けるかのように全メディアは、これらのことを暴いたり関連付けたりせずに、「過激派ハマースの脅威」を針小棒大に描き出し目先の現象に人々を縛り付けておく。
こうした欧米中心の「国際社会」の大嘘と闘いつづけているのが、この60年のパレスチナ人なのだ!
●イスラエル・プロパガンダ三点セットへの批判
パレスチナ人は、60年間もイスラエルの侵略と攻撃から土地と民族を防衛するために戦ってきたのだ! イスラエルの日常の攻撃、略奪、暗殺、破壊、そして全パレスチナ人への抑圧と弾圧を放映・報道することなしに、イスラエルの「防衛権利」ばかりを誇大に垂れ流すメディア。まるでガザのパレスチナ人に生活防衛の権利などないかのように!
2ヶ月前から停戦を破っているのは、イスラエルだ! 昨年11月、12月と幾度も停戦期間中にガザを空爆していたのは、イスラエルだ。停戦期間中にハマースが約束を履行していたことは、イスラエル高官でさえ認めている。ハマースが攻撃を再開したのは、イスラエルが攻撃したあとだ。しかも停戦期間中、イスラエルはインシュリンなどの医薬品から医療備品、食料、電力が途絶えるまでラファやエレツの封鎖を強化してきたのは、ハマースのロケット弾攻撃を阻止するためなのか! ハマース以外の市民を攻撃しないというイスラエルがなぜ、モスクや病院、医師、救急車、救急隊員、国連の学校や職員・輸送車、漁船や女子寮を爆撃しなければならないのか?
だれもイスラエルを「抹殺」とは言っていない! ハマースはずーっと前から、「軍事占領しているイスラエルは認めない。せめて67年国境線(グリーンライン)まで撤退したなら、交渉に応ずる」と言ってきた。ハマース指導者が交渉に手を指しのばすと、ミサイルのピンポイント爆撃で爆殺してきたのはイスラエルだ。イランのアフマディネジャドも「地図上から抹殺」と言ったのではなくホメイニ発言を引用して「エルサレムを占領している現在のイスラエル政府は歴史から消え去らねばならない」と述べたのである。メディアは好んでこの「抹殺」を繰り返し、「テロリスト」のイメージ作りを増幅させている。
この三点セット情報を全世界10億の民に流すと、あらゆる虐殺に正当性が与えられイスラエルは大威張りで「テロリストと戦っている」と強弁できるのである。
●ハマースを殲滅することは、150万人ガザ市民を殲滅すること
「イスラーム抵抗運動」というハマースは、周知のように民生部門で全ガザ住民の生活・教育・福祉を支えている。ヨーロッパをはじめ歴史的な各地のレジスタンス運動と同様、民衆に深く根ざしたハマースをあの人口密集地で殲滅するということは、いま現下で無慈悲に行われているように大虐殺にならざるを得ないことは火を見るよりも明らかだ。ハマースは民間人を盾に使っている…? 手で運べる移動式カッサムが市街地にあれば、全民衆が虐殺対象となる。ハマースはガザを実効支配している…? ガザの領空・領海・領土を支配しているのは、イスラエルだ!
●民主主義の二枚舌―欧米は、民主主義を抹殺するのか?
ハマースは「まったく模範的で民主的な選挙」(カーター元大統領)で選ばれた正当な政権である。それをはじめから経済封鎖し自治政府を分裂させ政権から追い落としてきたのは、イスラエルだけではなくアメリカ、EU、ロシア、中国、日本だ。「国際社会」の二枚舌こそ民主主義をはてしなく形骸化させている。メディアは一貫してこのダブルスタンダードを当然のように扱い、あまつさえファタハとの「内紛」のせいにしてほうかむりしている当の「国際社会」を裁こうとはしない。そして私たちは、この二枚舌の傘の下で無関心を装うことができるのだ。
●ハマースを口実に、全パレスチナ人を攻撃しているイスラエル
今回のガザ侵攻は、けっしてハマースとイスラエルの「紛争」ではない。西岸では、延命をはかるアッバスのもとで自治政府警察やファタハが民衆のガザ連帯デモを鎮圧しイスラエル占領軍のエルサレムやチェックポイントでの警備・抑圧が強化され若者の犠牲者が急増している。じつはイスラエルは、パレスチナの「抵抗運動」そのものを殲滅したいのである。西岸や450万難民、すべてのパレスチナ人への攻撃だということは、すこし歴史をさかのぼれば分かることだ。しかしこれを語っているメディアはすくない。
パレスチナ人がもはや組織的に抵抗できないように、西岸地区を三つのバンツースタンに閉じ込め、イスラエル占領軍の巨大な検問所が出入り口をコントロールしアメリカの武器をもつ自治政府警察に鎮圧させている。全長700キロ高さ8メートルの分離壁も「自爆テロ」からイスラエルを守るためではなく、入植地を守るためだけでもなく、なによりもパレスチナ人が占領に抵抗できないように閉じ込めておくために建設されている。
占領に抵抗するハマースの戦いは、全パレスチナ人の戦いだ。西岸でも売国奴アッバスからは勿論ファタハからもつぎつぎと離れ、底辺からハマース支持がひろがっている。どんな虐殺があっても、パレスチナ存在の大義は失われることがない。それは彼らの生存理由だからだ。60年の歴史がそれを証明している。
●「暴力の応酬」「報復の連鎖」という隠蔽言説
とくに9・11後、この言葉が常套句となった。すべてのメディア、多くの「平和活動家」たちでさえこのフレームの上で「平和」を語ってきた。あたかも憐れみとヒューマニティをもつ「われわれ」こそ「平和愛好者」であり「中立者」であり、まるで「双方」が自分たちの平穏をかき乱したのだといわんばかりである。世界中に不当な支配と闘っている人々がいるのに、日本では皆がみな戦わなくとも「平和」でありうると思いこんで、「紛争」はいけないと目をひそめる。
「あんなロケットなんか飛ばさなきゃいいのにね。そしたらこんな被害も起きないのに…」とある人がため息混じりに言った。またある人は「どっちもどっちだね」と。こういう受け止め方を許していることが、イスラエル=「国際社会」=メディアたちの共犯の「成果」なのだ。「どっちもどっち」「暴力の応酬」「報復の連鎖」と言っているあいだ、「国際社会」の躊躇に促されて虐殺はつづいていく…。
●犯罪国家イスラエルに制裁を! 戦争指導者を国際 法廷に! そしてボイコットを!
イスラエルはテロで不法に占領した60年前の「建国」以来、軍事的膨張主義で領土を侵略拡大してきた。今回のような抵抗に対する「集団懲罰」は、イスラエルのお家芸だ。それはとりもなおさず、パレスチナ人の血の犠牲の上になされてきたことである。イスラエル発の「反テロ戦争」は「国際社会」の常識と化した時点で、大量無差別虐殺という正体を白日の下にさらした。そして、このガザ虐殺を90%の国民が支持するという、悪魔の国と化したイスラエルはナチの再来を髣髴とさせる。60年間の 歴史のすべてが、違法・不法・犯罪のデパートのようなこの国家を許容してきたのは「欧米国際社会」である。
650万イスラエル国民のためにも、来るべき国際正義のためにも、世界民衆の未来のためにも、いまこそイスラエルの野蛮を糺し虐殺中止の世界中の声 をひとつにしなければならない。戦争指導者を国際法廷に引きずり出し、経済制裁を、ボイコットを実現すべき時だ。
あらゆる人間のいのちと尊厳、正義のために。そのときメディアの役割は甚大だ。
2009年1月13日
パレスチナ連帯・札幌
- HarpoBucho
- By harpobucho / Jan 21, 2009 10:48 pm
バラク落語
バラク・フセイン・オバマ・ジュニアの歴史的な高座がもうすぐ始まる! わくわく。どんな枕ではじまり、どうサゲるのか、いやアゲるのか? くすぐりを挟む余裕はあるのか。はたしてキング超えなるか。非常に気になるところです。
「1900年、三遊亭圓朝が死に、ルイ・アームストロングが生まれた。したがってジャズは落語の生まれかわりであります。」
平岡正明『黒人大統領誕生をサッチモで祝福する』 より。
- HarpoBucho
- By harpobucho / Jan 21, 2009 12:18 am
気になる機
ここ最近の気になるイベント群。各方面からの転載情報。
まずはダブブブブブブブブブブブブブ!
ついに新宿オープンにOKI初登場!
あのサウンドシステムから流れるトンコリの音色は普段と全く違う印象を与えてくれることでしょう。
1月16日(金)@新宿OPEN
AUTHENTIC presents 『OKI live at OPEN ~JAPAN TOUR 2009~』
【LIVE】
OKI
【SPECIAL GUEST SELECTER】
itack a.k.a. SHAGGY TOJO
【DJ】
BIG’H’
AUTHENTIC CREW
CHARGE:\2000(W1D)
お問い合わせ:新宿OPEN 0332268855
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混交と越境のキセキ!
1月17日(土)
法政大学言語・文化センター主催 吉増剛造「鏡花フィルム」上映トークショー
http://www.hosei.ac.jp/news/shosai/news_981.html
文学と映像はどのように異なり、どのように交わるのだろうか。国境を越えた活動を重ねてきた詩人・吉増剛造。彼はまたジャンルの境界を越える映像作家でもあり、近年「gozoCiné」(ゴーゾーシネ)と呼ばれる異種の短編映画を矢継ぎ早に撮っている。その連作のなかを流れる川のほとりで、あなたは、金沢生まれの小説家・泉鏡花が、ヴェトナム生まれのフランス人小説家・映画監督マルグリット・デュラスと出会うという「キセキ」を見ることだろう。
日 時 1月17日(土)14:00 (16:30終了予定)
場 所 法政大学市ケ谷田町校舎(デザイン工学部棟)3階T311教室
詳細は、こちらをご参照ください。
入場料 無 料(申込不要)
主 催 法政大学言語・文化センター
協 力 オシリス/みすず書房/法政大学国際文化学部岡村ゼミ
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アイロニーの香り!
みんなで守ろう! 美しい杉並
『市民の「安心安全」フェスティバル』
http://irregularrhythmasylum.blogspot.com/2009/01/blog-post_5871.html
—感動したのは、子どもがパトカーの前に現れ、「お巡りさん、あの人が落書きした人です!捕まえてください!」と通報したことです。(市民の「安心安全」を考える杉並区民の会代表・小美野ひろし)
当時、区民であった男性が区立西荻わかば公園の公衆トイレ外壁に「反戦」「スペクタクル社会」と落書きしたところ、住民の通報を受けた警察官によって現行犯逮捕、後、男性は建造物損壊罪に問われ、2005年、最高裁判所で「懲役1年2ヶ月、執行猶予3年」という落書き事件としては画期的な有罪判決が下された。
またこの事件では、公園の管理者にあたる杉並区が全面的に警察に協力、事件通報者が幼い小学生であったことなど、警察-行政-市民が連携しての事件摘発、一つの防犯モデルケースとして社会から注目を集めた。
たとえ些細な犯罪と思えても、それを見過ごせば負の連鎖反応によって凶悪な事件を引き起こす。
STOP!落書き。地域から取り組む落書きを許容しない街づくりを。
こうした問題意識からわたしたちは以下の催しを持ちます。ふるってご参加ください。
市民の「安心安全」フェスティバル ☆青空教室☆
とき:2009年1月18日(日)
13時開演/13時半開始/16時終了予定
ところ:杉並区立西荻わかば公園
(JR西荻窪駅北口徒歩7分、西荻北2-9-17)
参加費:無料
主催:市民の「安心安全」を考える杉並区民の会
safety100suginami(at)gmail.com
のびのびリラックスできる音楽をかけながら、風船やこどものお絵描きでいっぱいにした楽しいデコレーション!
その他、ビデオ上映ありサッカーボールありバラエティグッズあり、餅つき大会あり、楽しさムゲンダイ☆☆
パネラー:
小美野ひろし(市民の「安心安全」を考える杉並区民の会代表)
岡田良子(落書き反戦救援会)
堀口貴雄(地域コンサルタント)
平井玄(ストリート評論家)
西荻商店街ショップ経営者 *交渉中
K(杉並落書き事件当事者) *交渉中
司会:ペペロンチーノ谷川(タレント・中野区在住)
メッセージ:
小張チヅさん(杉並区民)
「この60年、杉並はいろんな変化があったけど、変わらないのは暮らしやすい街だということ。当日の成功を願っています。」
山口・ジェームズ・みどりさん(ピアノ奏者)
「あなたたちの勇気に敬意を表します。ウイーンより愛をこめて」
木下誠さん(兵庫県立大学経済学部教授)
「これぞスペクタクルだ」
滝本静香(ライター)
「60年代以来の西荻市街劇?だとすでにレベル越えてる?現代でやってんだから限りない祝福?事件はすでに「事件化」してるし、イベ当日はリアルとフィクションとスペクタクルの・・・後付け後の祭り残余の三位一体の?・・・。事実、身内文化を越え出たんだからすでに、ファンダメンタル・日常生活奪還な市民のうねり・・・(笑、日本も面白くしてくださいよ)」
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北中通りローカルに南フランスからの風が!
1月24日(土)
<タイトル>ローカル・ミュージック フランスから日本へ
<報告主旨>ローカル・ミュージック。それはとりあえず地方の音楽だが、今日おもしろいローカル・ミュージックは、現地の、現場の、本場の音楽でもある だろう。場所を特定することはさほど重要ではない。私たちの都市は、実体不明の権力に支配されている。私たちの舞台は、電子空間のなかに追いやられ、囲われて、拍手喝采は届かない。そう、今日のローカル・ミュージックは、メディアが見過ごしている、諸々の素晴らしき音楽の名前なのだ。今回は、主に南フランスで盛んなローカル・ミュージックを紹介したい。音楽を聞くだけでなく、歌詞も訳して読んでみたい。境界線は、単に越えるのではなく、引き直すことで相対化しよう。そうしてできた、多分に想像的な共同体を、いまや死に体となった既存の共同体への問題提起とする。そこまでできれば、同時代音楽の現在形が明らかになるだろう。
当日は、現代日本のローカル・ミュージックにも注目したいと思います。皆さん、これぞローカルな一曲を披露してみませんか? 時間の許す限り、対応させていただきます。
報告者:昼間賢(早稲田大学非常勤講師)
ゲスト:東琢磨(音楽批評/広島在住)
■日時:1月24日(土)19:00~21:00 その後ダラダラ交流会(?)
■会場:高円寺,素人の乱12号店(仮称:エンジョイ北中ホール)
■料金:500円(資料代)+投げ銭
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なんかすごくドキドキするメンツ!
2009年2月1日(日)
BOOK246特別トークセッション
「いま、ここにあるもの -恩寵の刹那、歓待の歴史ー」
今福龍太 × 鵜飼哲 mediated by 上野俊哉+佐藤泉
http://www.book246.com/column_f.html
911以後の世界の変容を、表層の出来事の衝撃に惑わされることなく、 社会の深層構造と歴史の広い射程のなかで思考し続けてきた二人の特異な批評家。 今福龍太と鵜飼哲は、2008年5月の同じ日に、それぞれの思考の成果を『ミニマ・グラシア』および 『主権のかなたで』(いずれも岩波書店刊)として世に問うた。文体や方法論のちがいを超えて、 この二書が示す思想は、現代世界に浸透する暴力や権力の構造にたいする根底的な批判として 深く響きあっている。 今回の集まりは、二者の仕事に注視を続けながら独自の批評世界を切り開く上野俊哉と佐藤泉の媒介によってこの 二著の今日的な意義を探りつつ、著者自らが自著の精神とその来歴について語る特別の機会となるであろう。
今こそ、BOOK246から、21世紀という時代の本来あるべき姿を探す旅へ。
われわれは、どこから来て、どこへ向かうのか。
何に喜び、誰と笑うのか。その答えが、四人の対話の終るところで明らかになる。
【今福龍太】
文化人類学者・批評家。東京外国語大学大学院地域文化研究科教授。同時にサンパウロ・カトリック大学記号学・コミュニケーション学科大学院客員教授として映像論/偶景論のセミナーを随時担当。ヴァルター・ベンヤミンからヴィレム・フルッサーに至るノマド的メディア思想の知的星雲をブラジルにおいて継承する創造的研究センターCISCの推進者の一人。さらに群島という地勢に遊動的な学びの場を求めて2002年より巡礼型の野外学舎である奄美自由大学を主宰。人文・社会科学的知性に歌やダンスなどの口承・身体文化を接続する運動を展開している。著書に『荒野のロマネスク』(筑摩書房、1989;岩波現代文庫、2001)、『クレオール主義』(青土社、1991;増補版、ちくま学芸文庫、2003)、『野性のテクノロジー』(岩波書店、1995)、『スポーツの汀』(紀伊国屋書店、、1997)、『ここではない場所』(岩波書店、2001)ほか多数。近著に『サンパウロへのサウダージ』(レヴィ=ストロースとの共著、みすず書房、2008)『ブラジルのホモ・ルーデンス サッカー批評原論』(月曜社、2008)、『群島-世界論』(岩波書店、2008)などがある。
【鵜飼哲】
一橋大学大学院言語社会研究科教授。フランス文学・思想専攻。哲学者ジャック・デリダのアジアにおける高弟にして、現代文学の「夜」の部分を担った反時代的な作家ジャン・ジュネ研究の泰斗。現代思想界におけるパレスチナ支援運動の代表的存在であり、パレスチナの映画作家ミシェル・クレイフィとの出会いと「豊穣な記憶」委員会の活動、イラク戦争批判、ホロコーストの記憶映画「ショアー」の日本における上映、「国際作家議会」への参加、また、韓国・朝鮮の人びととの思想・運動的交流の架け橋など、類い希な理路と熱意とによって社会的アンガージュマンの姿勢をその学問の機軸にすえる。著書に『償いのアルケオロジー』(河出書房新社、1997)、『抵抗への招待』(みすず書房、1997)、『応答する力』(青土社、2000)ほか。訳書にジュネ『恋する虜』(共訳、人文書院、1994)、ジュネ『アルベルト・ジャコメッティのアトリエ』(編訳、現代企画室、1999)、デリダ『盲者の記憶』(みすず書房、1998)、デリダ『友愛のポリティックス』(共訳、みすず書房、2003)、デリダ『生きることを学ぶ、終に』(みすず書房, 2005年)ほか。
【上野俊哉】
和光大学教授。近年は毎年3ヵ月ほど、カナダ、モントリオールのマギル大学東アジア学科客員教授も務める。専攻は社会思想史、文化研究、メディア論。早くから自由メディアや音楽、アニメ、テクノなどのサブカルチャーを通して社会文化を批評し、都市世界の部族的連接が生みだす文化的可能性につき論じつづけてきた。著書に『人工自然論』(勁草書房、1996)、『シチュアシオン──ポップの政治学』(作品社、1996)、『紅のメタルスーツ──アニメという戦場』(紀伊国屋書店、1998)、『カルチュラル・スタディーズ入門』(共著、ちくま新書、2000)、『アーバン・トライバル・スタディーズ──パーティ、クラブ文化の社会学』(月曜社、2005)など。訳書にポール・ギルロイ『ブラック・アトランティック──近代性と二重意識』(共訳、月曜社、2006)、ポール・D・ミラー『リズム・サイエンス』(青土社、2008)など。
【佐藤泉】
青山学院大学文学部教授。日本近代文学専攻。国語教科書史や戦後の文学批評史・文化運動史などの研究を通じて、日本思想史を独自の切り口から分析する。著書に『漱石 片付かない〈近代〉』(NHK出版、2002)、『戦後批評のメタヒストリー──近代を記憶する場』(岩波書店、2005)、『国語教科書の戦後史』(勁草書房、2006)など。また「始まりの反基地運動 一九五〇年代ナショナリズムの多義性」(中野敏男他編『沖縄の占領と日本の復興』青弓社、2006)や「1995-2004の地層 目取真俊『虹の鳥』論」(新城郁夫編『攪乱する島』社会評論社、2008)など、「連続ティーチイン沖縄」への関わりをひとつの媒介として書かれた、「沖縄」という問いかけへの真摯な応答の文章もある。
■開催概要■
出演/今福龍太・鵜飼哲 媒介者/上野俊哉 ・佐藤泉
日程/2009年2月1日(日)
時間/15:00~18:00
場所/BOOK246店内
料金/1,000円
定員/40名(要予約)
※ご予約受付の際、整理番号を発行致しますので当日は番号順にご入場いただきます。
※場合によってはお席がご用意出来ない場合がございますのでご了承下さい。
お問い合わせ/03-5771-6899
(BOOK246)/ Email : info(at)book246.com
(メールの場合は、以下の予約フォーマットにご記入の上、上記アドレスまでお送り下さい)
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<BOOK246特別トークセッション
「いま、ここにあるもの -恩寵の刹那、歓待の歴史」参加申し込み>
お名前:
参加人数:
電話番号:
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以上、告知しといて実際は行かないということが多々ある告知詐欺常習犯からの情報でした~
なるべく行きたい!
- HarpoBucho
- By harpobucho / Jan 16, 2009 1:45 am
シチュアシオニストと東映ピンキーバイオレンス
シチュアシオニストの映画といえば、ギー・ドゥボールの作品が有名だが、ボクにはルネ・ヴィエネの方が断然、親近感がある! ドゥボールの作品は退屈(「退屈は反革命的だ」と言ったのは誰か)だが、ヴィエネの作品は鼻血が出るくらいに刺激的! というか当時の東映映画が狂ってるって話。
The Girls of Kamare
http://www.ubu.com/film/vienet_kamare.html
石井輝男監督『やさぐれ姐御伝 総括リンチ』のオープニングの後に鈴木則文監督『『恐怖女子高校 暴行リンチ教室』がまるごと一本。東映最強コンビのマッシュアップ! 性描写にフランスのハードコア・ポルノをインサートする悪戯心。字幕にルネ・ヴィエネの批評性があるみたいだが、杉本美樹と池玲子に目を奪われて、頭に入ってこないよ!
シネマテーク・フランセーズのプログラマーであり『ル・モンド』のコラムニスト、ジャン=フランソワ・ロジェの関連記事
http://www.yidff.jp/docbox/21/box21-3.html#name1
実はボクも鈴木則文の『徳川セックス禁止令 色情大名』と『エロ将軍と二十一人の愛妾』を使ってマッシュアップ作品を作っていたのだった。映像編集ソフト覚えたての初期衝動。
だから、ルネ・ヴィエネには親近感があるのさ。
- HarpoBucho
- By harpobucho / Jan 15, 2009 12:12 am
完全右脚ブロック
今日、健康診断に行ったら「完全右脚ブロック」ですねー、と医師に言われた。心臓のプルキンエ線維の右脚を伝わる刺激が完全に途切れた状態らしいが、特に治療の必要ないんで心配しなくていいよ、と。なんだかサッカーの戦術か、格闘技の防御策みたいでかっこいい。病気ではないらしいが、持病リストに加えよう。
KITOU SEISHIさんの日記によると、現在、ギリシャのアスタコス港に、イスラエルに輸送途中の3000トンのアメリカ製武器を積んだ船が、ギリシャの活動家たち(反権威主義、反戦、国際主義者の団体の)によってブロックされているらしい。がんばれ完全左派ブロック。
太田莉菜、おめでた婚(akaできちゃった婚)。龍平よりも優作の遺伝子をロシアンミックスで引き継ぐお腹の子供に嫉妬する。というのは冗談ででっかく彼女の写真を貼ってみたいがために書いている。
最近、いまいちパっとしないのでスピリチュアルなものにすがってみた。テレビブロスの年間占いしか信じないポリシーだが、結果良ければそんなポリシーすぐ捨てる。
決定版 あなたの全運勢2009
http://special.fortune.yahoo.co.jp/special/unsei_2009/index.html
「今年こそ、ツイてる!」って書いてる時点で、悪いことは言われなそう。今いちパっとしない人が気分をよくして有料サービスに申し込むという幸運ビジネス。
●2009年のボク
「あなたを取り巻くものが変わりつつある今、あなたの内側でこれまで絶対だった何かを手放し、新しい強さを見つけるべき時期がやってきています。後ろを振り返らずに、自ら選んだ道を楽しみつつ進むことを目指しましょう。
2009年のあなたをながめていると、「以前よりも大人になれる」イメージが見えてきます。それはさまざまなレベルで起こり、長年和解できなかった人たち、例えば兄弟姉妹ともより良い関係を結んで、協力し合うことができるようになりそうです。こうした好ましい変化は、身近なところにたくさん起こることでしょう。
年間を通じて、あなたは包容力を広げていくための機会に恵まれる、価値観をより柔軟に持てるようになっていきます。これまで受け入れられないと思っていた物事に対して、大分気楽に構えられるようになっていくことでしょう。また、今年は旅行をする機会が増え、興味深いものごとにいっぱい出会うことができそうです。
秋くらいになると、徐々に仕事のプレッシャーなどは一段落。あなたが目指していた理想の自分の姿にも着実に近づいていけることでしょう。」
ボクが手放す「これまで絶対だった何か」とはいったい何か?
わかり次第ここで報告します。
- HarpoBucho
- By harpobucho / Jan 13, 2009 10:55 pm
カルチャー・ショッキング vol.6
カルチャー・ショッキング vol.6
「マッシュアップの作法とフリーカルチャーの実践」
日時:2009年1月17日(土) 20:00〜
場所:気流舎
ゲスト:金谷憲(ひげビジョン)
ホスト:ハーポ部長(ハーポ・プロダクション)
無料
投げ銭歓迎!
2009年、カルチャー・ショッキングついに解禁!!!!!
昨年8月、辛さと興奮のあまり2名の者が鼻血を出す(そのうち1人はホストのボクでした~)というショッキングな事態に見舞われた「真夏のトウガラシ酔狂夜話」以来、活動を自粛していたカルチャー・ショッキングですが、どうやら身体がまた刺激を求めうずき始めたので解禁することにします。
2009年の記念すべき一発目の刺激は味覚ではなく、脳と視覚と聴覚を襲います。「ひげビジョン」という「ハーポ・プロダクション」並みにあやしい名のプロジェクトをやっている金谷憲さんをゲストに迎え、「マッシュアップ」や「フリーカルチャー」について実際に映像や音源を再生しながら、わいわいがやがやと会場の雑音も同時ミックスしながらお届けします。
マッシュアップとは「2曲以上の曲を合わせて一つの曲を作る」というリミックス作法の一つで、最近ではJAY-Zとthe beatlesを混ぜたDJ DANGER MOUSEによるTHE GREY ALBUMや、色んなジャンルの音楽を縦横無尽につなぐ2 many dj’s等によってその知名度をあげ、MTVにもコーナーができるほどの人気となっているそうです。そのような娯楽性の一方で、著作権の問題に抵触することでイリーガルな領域に片足をつっこんだ極めて政治的な「フリーカルチャーの実践」として捉えることもできます。
ひげビジョンは、昨年、国際自由メディア大学にて2回にわたり、著作権や商標に挑戦する「イリーガル・アート展」やDJグレッグ・ギルズの個人プロジェクト「ガール・トーク」についてレクチャーしてきました。そのあたりの復習をさらりとしていただき、最新のフリーカルチャーの動向を追っかけながら、ボクらが自分たちで実践するための作法を学びたいと思います。なんだか難しそう!と思われるかもしれませんが、このジャンルにまったく無知な初心者の方こそ、より大きなショックが楽しめるのではないでしょうか。ご参加お持ちしております!
紹介予定キーワード
illegalart、RTMark、GirlTalk、Negativeland、JohnOswald、2ManyDJ’s、Eboman、RadioBoy、Diplo、JamieLidel、Myspace、THE HYPE MACHINE、muxtape などなど
参考サイト
▼ひげビジョン
http://d.hatena.ne.jp/Moroduub/
▼はじめてのDiY
ガール・トーク:過激なマッシュアップ・サウンドとクリエイティヴ・コモンズ
http://wwwx.fujitv.co.jp/zoo/blog/index.jsp?cid=191&tid=43
予習映像
▼Dangermouse – Encore
▼GIRLTALK Wired NextMusic
▼Eboman – 2007 – I am Eboman
- HarpoBucho
- By harpobucho / Jan 11, 2009 10:45 pm
日本各地でのガザ侵攻抗議集会等のお知らせ
※以下転載
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開催日:2009年1月10日(土)
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■プレイベント
12:30上映会『パレスチナ1948NAKBA』(監督 広河隆一)
場所:増上寺 慈雲閣(都営三田線「御成門」駅から徒歩3分)
http://www.zojoji.or.jp/map/index.html
共催:浄土宗平和協会
(開場:12:00)(詳細計画中)
■ピースパレード
15:30「芝公園23号地」集合
http://soccerunderground.com/blog/archives/siba.jpg
(都営三田線「御成門」駅A1出口から徒歩5分。東京タワー近く。
案内スタッフがおります)
16:00出発、パレード開始
(芝公園から六本木方面に向けて歩きます)
17:10「六本木三河台公園」にて終了。キャンドルで祈りを捧げます。
(日比谷線・大江戸線「六本木」駅6番出口から徒歩2分)
★パレードのテーマは「ガザに光を!」。
ペンライトや懐中電灯などの光るものをぜひ持参ください。
■シンポジウム
【時間】18:30・20:30
【会場】聖アンデレ教会
【アクセス】東京メトロ日比谷線「神谷町」駅1番出口から徒歩10分
(神谷町駅はパレード終了地最寄の六本木駅から1駅)
【住所】東京都港区芝公園3-6-18 TEL 03-3431-2822
【地図】http://www.nskk.org/tokyo/church/map_html/andrew_m.htm
【参加費】無料
【内容】・リレートーク:池田 香代子さん
(『世界がもし100人の村だったら』再話者)
広河 隆一さん(ジャーナリスト)
パレスチナに関わるNGOのアピール 他
・現地ガザからの声(電話録音)(予定)
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■主催:1・10 ガザに光を! ピースパレード実行委員会
■呼びかけ団体:
特定非営利活動法人 アーユス仏教国際協力ネットワーク
社団法人 アムネスティ・インターナショナル日本
特定非営利活動法人 日本国際ボランティアセンター(JVC)
日本山妙法寺
日本聖公会東京教区「エルサレム教区協働委員会」
日本パレスチナ医療協会
日本YWCA
特定非営利活動法人 パレスチナ子どものキャンペーン
パレスチナの子供の里親運動
ピースボート
平和をつくり出す宗教者ネット
『1コマ』サポーターズ
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<お問い合わせ>
特定非営利活動法人 日本国際ボランティアセンター(JVC)
東京都台東区東上野1-20-6 丸幸ビル6F TEL 03-3… /FAX 03-3…
http://www.ngo-jvc.net
info@ngo-jvc.net
(パレスチナ事業担当 藤屋、 広報担当 広瀬)
ピースボート 電話: 03-3363-7561 http://www.peaceboat.org/index_j.html
日本YWCA 電話: 03-5367-1872 http://www.ywca.or.jp/home.html
●JVCはガザ緊急医療支援を開始しました。最新情報はこちら●
http://www.ngo-jvc.net/jp/projects/palestine/200812gaza.html
※一人でも多くの方のご参加をお待ちしています。
ぜひお知り合いにお声をかけてください。
当日のボランティアも募集中
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開催日:2009年1月11日(日)
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▼ 東京「緊急集会:「イスラエルによるガザ侵攻を考える」」
詳細→http://aziza.web.fc2.com/contents/aa/meis_workshop.html
【ワークショップ】(11:00-14:00)
※会場:如水会館1F 如水コンファレンスルーム(参加無料[100名迄]/東京都千代田区一ツ橋2-1-1/東京メトロ東西線「竹橋」駅下車、1b出口より徒歩4分。東京メトロ半蔵門線、三田線、都営地下鉄新宿線「神保町」駅下車、A8またはA9出口より徒歩3分/http://www.kaikan.co.jp/josui/company/access.html)
※講演:酒井啓子(東京外国語大学教授)/川上泰徳(朝日新聞編集委員)/臼杵陽(日本女子大学教授)/飯塚正人(東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所・教授)/黒木英充(東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所教授)/山本薫(東京外国語大学助教授)/錦田愛子(東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所非常勤研究員)
【問い合わせ】東京外国語大学中東イスラーム研究教育プロジェクト
※東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所([フィールドサイエンス研究企画センター事務局]tel. 042-330-5618 )
東京外国語大学中東イスラーム研究教育プロジェクト事務局(東京都府中市朝日町3-11-1研究講義棟8階/tel./fax. 042-330-5568)
▼ 東京「スピークアウト&デモ:イスラエルは占領とガザ侵攻をやめろ!」
詳細→http://0000000000.net/p-navi/info/info/200901080326.htm
【集会】(14:00開場/14:30開始/16:45終了/14:00より映像上映)
※会場:四谷地域センター12F 多目的ホール(参加無料/東京都新宿区内藤町87番地/東京メトロ丸ノ内線「新宿御苑前」駅下車、徒歩5分/http://www2.odn.ne.jp/~hao65350/)
※アピール:阿部浩己(国際人権法/神奈川大学法科大学院教授)/鵜飼哲(ティーチイン沖縄/一橋大学教員)/小倉利丸(ピープルズプラン研究所/富山大学経済学部教員)
※リレー・アピール:国富建治(新しい反安保行動をつくる実行委員会)/杉原浩司(核とミサイル防衛にNO! キャンペーン)/園良太(憲法カフェ)/北林岳彦、ほか(当日の飛び入りアピールも受け付けます)
【デモ】(17:00出発)
※集合:四谷地域センター前
【問い合わせ】「スピークアウト&デモ:イスラエルは占領とガザ侵攻をやめろ!」実行委員会(c.p. 090-6498-6448 /speakout.demo@gmail.com)
▼ 仙台「パレスチナ──ガザ地区の平和を求める緊急市民集会」
詳細→http://d.hatena.ne.jp/al-ghad/#1231300995
【集会】(13:30開場-16:00)
※会場:戦災復興記念館4階研修室(参加無料/宮城県仙台市青葉区大町2-12-1/tel. 022-263-6931 )
※内容:アブドゥッサラーム・シャハダ監督『レインボー』(2004/パレスチナ)上映
※発言:石川雅之(パレスチナと仙台を結ぶ会代表)/現地から(電話)
【問い合わせ】パレスチナと仙台を結ぶ会([石川行政書士事務所]tel. 022-251‐3106/isigyou@ybb.ne.jp)
▼ 広島「ガザ無差別攻撃抗議集会 二回目のヒロシマ行動」
詳細→http://d.hatena.ne.jp/al-ghad/#1231219247
【デモ】17:00開始(予定)
※場所:平和記念公園・原爆ドーム前
▼ 京都「京都・三条でのガザ虐殺に抗議する街頭アピール」
詳細→http://d.hatena.ne.jp/al-ghad/#1231351606
【街頭アピール】17:30-18:30くらい(予定)
※場所:河原町三条(三条アーケード入口)
【問い合わせ】さぼてん企画(saboten1948@mail.goo.ne.jp)
- HarpoBucho
- By harpobucho / Jan 10, 2009 3:17 am
ワンダーウォールキャンペーン 第二次グラフィティファーダの呼びかけ
▲パレスチナに土地の自由を!(グアテマラの街から)
以下は、志賀直輝 (ホーリーネーム・キトウセイシ)からの呼びかけ。さあ、どう応答しようか。悲しみを喜びに反転させるためにしきりに頭を捻る。街の急所を攻める。「ここ」と「よそ」をつなげる編集術を探る。きっと何かできることはある。
World advance
http://osasimiichiban.blog67.fc2.com/
パレスチナのガザでイスラエル兵がパレスチナ人を好き放題殺している。その数は、500人を越えて今も毎日大人からこどもまで殺されている。そこで!私は、ワンダーウォールキャンペーン並びに第一次グラフィティファーダを昨年一緒にやった28人の仲間と新たな仲間たちに「ワンダーウォールキャンペーン並びに第二次グラフィティファーダ」を呼びかけたい!グラフィティファーダやインティファーダはあえて呼びかけるもんじゃないと思うけど、ここはあえて「運動」会の開会式のように威勢良く叫びたいと思う。
でも今回はIRA、気流舎、素人の乱などにポスターやステンシルを集めてハーポプロダクションがパレスチナに送ってそれをイスラエルが作ったパレスチナのアパルトヘイト壁(以下・分離壁)に貼るんじゃない。各地の地元の壁、又は目には見えないけど確実にそこにある圧迫感としての分離壁にグラフィティファーダしようと言いたい。
今思うと、イスラエルのいうセキュリティーのために置かれたパレスチナ人を日々抑えてつけている分離壁、チェックポイント、監視カメラ、兵隊の侵入など形は違えど日本にも似たような壁があると思う。たとえば私が、大学生の自治会に参加していた時、大学は高い学費の使い方を学生に相談することもなく大学美化のために無駄な新設を始めた。そして大学のメインロードに建設のための大きな壁が置かれた。最近は監視カメラの設置も議論されているらしい。大学を卒業してトラックの運転手になった。トラック内にはGPSがつまれ、いつもどこにいて、何キロで走っているかが事務所のパソコンにすべてチェックされていた。週二回の朝礼でどうでもいい話をされ聞いていないと怒鳴られた。会社内にはセキュリティーのためといいカメラがそこらじゅうにあった。12時間労働で休憩もほとんどなく疲れ過ぎて寝れないから寝酒を飲む。すると翌日のアルコールチェックで引っかかりまた怒鳴られる。トラックの運転手をやめて障害者学級の委託教員になった。学校もまた子どもたちへのセキュリティーを理由に教室から校内のいたるところに監視カメラが24時間回っていた。放課後、学校で遊んでゆきたい子どもたちは校内に隣接された遊びの施設を利用し、氏名などを明記し施設側が子どもたちを管理していた。子どもたちにとって一生に一度の小学校の卒業式、楽しく送り出したいのに「君が代・日の丸」の時間になると会場の空気は誰でも気がつくほど一気に凍りつく。教育委員会は教員が起立したままでいるかを細かくチェックしていた。日本やイスラエルの留置場は24時間体制で誰かに監視され厳しい管理がある。留置場から外に久々に出たとき、外と中のたしして変わらない点に気がついた。
私がパレスチナで毎日暴力を目の前にしていた環境、日本国内の目には見えないけどなにか圧迫感のある日常生活、日本やイスラエルの檻の中の空気はほとんど大差がなかった。
だから、私は今、私たちの近くにある近所の壁や目には見えないがそこにある居心地の悪さを作っている壁にグラフィティファーダまたはインティファーダしようとなんどでも言いたい。それが、また間接的にもパレスチナでの虐殺を止めてゆく手段のひとつだと信じている(ギリシャの暴動が各地に飛び火したように)。
それに街のいたるところにパレスチナ人を大量虐殺しているイスラエル軍を支援するスターバックス、コカ・コーラ、マクドナルド、エスティ・ローダー、ネスレ、インテル、マイクロソフト、IBMディズニー、ダノン、ロレアル、サラ・リー、Hanes、Champion、ジョンソン&ジョンソ、ノキアなどの広告が溢れている。ガザの虐殺などそ知らぬ顔で平然と開店してたり販売している。人殺しを支援している会社の広告があるんだから、人を殺すなという個人広告が街中にたくさんあっていいと思う。
それにやっぱり一人でやるよりどこかに同じ風に違和感を持っている人たちと連帯する方がずっと楽しいと思うし、もっといろんな可能性があると思う。これは一年前にやったワンダーウォールキャンペーンで学んだことでもある。もうすでにグラフィティファーダやインティファーダは世界各地で休むことなく続いているが、もう一度、ワンダーウォールキャンペーンをやろう!!
以下は時間があったら読んでください。
どうしてグラフィティファーダを呼びかけたかを聞いていただけるとうれしいです。それは今いるグアテマラという国が大きい。ガザへの爆撃、ジェノサイトが始まり、世界の各地でイスラエルに抗議する活動が行われている。私も心底デモに参加したいと思った。でも、ここグアテマラには私の知る限り抗議行動はない。じゃあ、抗議のビラでも作って街でばら撒こうと思った。でも、地元の友人やスペイン語の先生に警察に捕まるからやめろといわれた。それじゃあ、仕方ない、捕まるのは嫌だからこっそりグラフィティファーダするしかないと思った。警察や政府への恐れ、何もできないというのは軍事政権下ではよくあることだと思う。では、なにがグアテマラの人たちをそうさせているのか?
おそらくその原因として、1961年から96年まで続いた36年間の内戦と激しい抑圧のトラウマ。それにリオス・モント政権下・1982年のジェノサイトだと思う。特にこの82年の政府によるジェノサイトでは8ヶ月間で7万5千人ちかくが殺害され、440の村が消滅し、100万人を越す国内避難民、30万人の国外難民が生まれた。それも殺された多くが(現在グアテマラの人口の60%である)先住民のマヤ民族だった。それもマヤ民族を殺させたのは、同民族のマヤ民族だった。政府は自警団を作り、自警団に入らぬものはゲリラとして抹殺した。だから多くのマヤ民族は恐怖から逃れるために自警団に入らざるおえなかった。そして、自ら生き延びるためにマヤ民族がマヤ民族を犯し殺すシステムが維持された。これに武装して抵抗したゲリラ兵士や、また地道な活動で抵抗を続けてきた活動家たちは拷問され殺害された。もちろん、世界中の人権団体や国連が当時の軍事政権を批判し各国の軍事支援の停止をもとめた。にも関わらず、「虐殺や拷問の洗練された手法が、米国やアルゼンチン、イスラエルなどからグアテマラ軍部へ伝授され、とりわけCIAは1993年にいたるまでグアテマラ政府軍への支援を続けていた。」(グアテマラを知るための65章より)。
グアテマラ軍部は1960年代半ばから米国とイスラエルに育てられてきた。そのゆえんとしてイスラエルを「国家」として承認を世界で二番目にしたのがグアテマラでもある。
そう、ここにもやっぱり米国やイスラエルがいる。そもそも近年、世界各地で起きている大虐殺、独裁政権の背後に彼らが不在のことの方珍しい。それにしても36年間の内戦、ジェノサイトを起こしてきたグアテマラ軍部に対して米国やイスラエルの介入さいなかったら一体何人の人間がもっと生き延びれたのだろうか?
しかし注目したいのは、80年代のジェノサイトから、マヤ民族たちはただ殺されるだけではなく、独自の抵抗を長年続けてきた。ジェノサイトから逃れたマヤ民族たちは山中に「抵抗の共同体」という自給自足的な相互扶助の共同体を作っていた。2万人を超すマヤ民族が暮らしていた。(グアテマラ虐殺の記憶ー真実と和解を求めて 参照)
しかし、内戦後から現在に至るまで、グアテマラは米国やイスラエルによって動かされていると、地元の人は言う。さらにいまだに人権団体や活動家たちへの政府からの脅迫が続いているという。また、農地の多くは米国をはじめとする多国籍企業に抑えられているため、貧しい農民、特にマヤ民族の生活は中々貧困から抜け出せないでいる。また、内戦の後遺症として、各地で殺人などの継続的な日常としての暴力が続いている。
しかし、こういった状況を改善しようと立ち上がろうとするとすぐに米国や多国籍企業、世界銀行などにつぶされてしまう。いい例として隣国のニカラグアの1979年から90年まで続いたサンディニスタ政府時代があげられると思う。革命政府は貧困から脱するために農地を貧農たちに分け与え、医療施設や学校などを各地に作り、ただお金をかけるのではなく住民自身が直接参加することで問題を意識化し地域社会を活性化させようという試みが行われた。その結果、教育の向上により識字率は上がり、土地を得たことで十分な食物が子どもたちへ行き渡り、死亡率なども下がり始めていた。その矢先、このシステムを潰したのが、米国や世界銀行だった。そして親米政府ができ、子どもの健康は失われ、貧困の格差が拡大した(いのち・開発・NGO参照)。このとき、米国はこのシステムが「共産主義」で米国を脅かすということをいっている。
ここで重なるのが、今回もそうだし毎度おなじみのイスラエルがハマスやパレスチナの抵抗運動に対して言い放つ「ハマスのイスラム原理主義、テロリズム」がイスラエルを脅かす、だからテロを撲滅させるという理由。私自身、ハマスの実態としてはよく知らない。残念ながら現役のハマス兵士の友人もいない。でも、ハマスについて知っているのはパレスチナの友人たちからよく聞いていたハマス像だ。ハマス嫌いが多いのは確かだけど、ハマスを支援する友人たちがよく言うこととして、ハマスは「学校や医療施設をたくさん作る」ということだ。これはニカラグアの社会作りと共通する面があると思う。第一、社会をつくってゆくとき、一番に力をいれるべきことは、学校と医療さらに貧農たちへの土地の分配だと思う。これは世界各地のスラムやストリートチルドレンと遊んできて心底思う。いくらその国に金持ちがたくさんいても貧乏人が多ければ結局、国全体としては経済も活性化されずに全体として豊かになることはない。そういった意味でも、ハマスだけに関わらず、パレスチナという国は多くの人たちが学校や医療を大切にしようと考えている。少なくとも私が接してきた多くの友人たちはそうだ(パレスチナの教育水準は高い、病院もわたしでも無料で受けれる)。その一方、米国もそうだけど軍事にばっかり金を使っているイスラエルの教育や医療制度はパレスチナのそれとは逆に貧乏人たちに厳しい。パレスチナ人の多くは低収入だがホームレスはいない。しかし、逆にホームレスが多いのもイスラエルだ。こういった意味では確かにイスラエルにとって健康な身体としっかりと教育を受けたパレスチナ人は脅威そのものかもしれない。
米国人だろうがイスラエル人だろうが、どこの子どもたちにも教育と健康な身体を得る当然の権利がある。それを潰すことは誰にもできない。しかし、昨日(1月7日)の地元の新聞にはイスラエルがガザの学校に爆撃して40人が殺されたと書いてあった。これほど許されない行為はないと思う。
こちらの新聞は親米・親イスラエルだけあって、ハマスを「テロリスト」と書いてある。日本の記事も見ても「イスラム過激派」と目にする。簡単には言い切れないけど、ある面では、この「テロリスト」たちは学校や医療施設をつくり、人々に健康と知恵を広めてゆこうとしてる。それに元々自分たちの土地を他国に武力で奪われた人々を「テロリスト」、「過激派」というなら、私も喜んで教育や医療に力を注ぐ優しい「テロリスト・過激派」を目指そうと思う。
パレスチナから日本の新聞やテレビに情報を発信する日本の記者たちと若干連絡をとったことがある。彼らの意識はイスラエルのやり方に懐疑的だったし、私と共通する考えが多かった。しかし、マスメディアというひとつの組織としての越えにくい隔離壁を前に、なかなか飛び越られないでいる。イスラエルの日本大使も同様だ。留置場に面会に来てくれたとき、本当によくしてくれた。大使個人としては私たちのイスラエルに対する侵略反対の活動に理解を示してくれた。しかし、現在のガザの虐殺、邦人が2人イスラエル兵に目をゴム弾で撃たれたとき、なにもできないでいる。ここにも大きな隔離壁があると思う。
これは目に見えるパレスチナの隔離壁だけでなく、世界中いたるところの社会にこの目には見えない隔離壁があると思う。今、目の前にしている目には見えない隔離壁を壊してゆくことで、世界中からこの隔離壁が減ってゆき、ゆくゆくは、イスラエルによるパレスチナ人への虐殺を止め、パレスチナの隔離壁をぶち壊すことができると思う。パレスチナの問題は、原因がヨーロッパ諸国によってもたされたように、解決するには大国の力ではなく他国の民衆の力が必要だと思う。
今、ガザで私の仲間たちISM(国際連帯運動)が死も覚悟で人間の盾となって必死の活動を続けている。スウェーデンの「ウメオの女たち」(男も含む)も毎日街頭でデモをやっている。世界中でデモや抗議活動、ボイコットが起きている。イスラエル内でもデモが起きている。イスラエル人のアナーキスト・アゲインスト・ウォールのアナキストたちが身体をはってイスラエル政府に抵抗している。西岸地区でも、毎日激しい弾圧の中、抗議やデモ、インティファーダが起きている。私のいたヘブロンでは、私の友人のこどもたちや若者が、チェックポイントに投石を続けている。
28人の仲間たち、新たな仲間たちへ、新たなグラフィティファーダ並びにインティファーダを地元でやろう!!地味でもええじゃないか!少しづつでもいい、連帯して楽しみながら、やっていこうじゃないの!!ペンと紙とステンシルとスプレー缶とボンドとハサミをもって街へゆこう!!
守るべきパレスチナのオリーブの木は俺らのすぐ足元にある!!
ps 現在、ガザだけじゃなく、西岸地区もチェックポイントの封鎖が続いたり、激しい弾圧、中には殺害も起きている。ついこの間もテルアビブでアラブ人の男性がイスラエル軍警察にて銃殺された。ということで、今、パレスチナの各地でインターナショナルの活動家、ボランティアが必要としています。そうだ!パレスチナへゆこう!と思う方いたら、ismに参加したい方いたらメールください。できるだけ協力させていただきたいと思います。 osasimi-ichiban@hotmail.co.jp 志賀直輝
パレスチナのハビビ、ハビプタ、殺されていった仲間たちの遺志を継ぐとともに、街へ出たい。
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- By harpobucho / Jan 10, 2009 2:16 am
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