HarpoBucho Archive
サマソニが終わりサマパニが始まる!とかなんとか
[youtube width="600" height="361"]http://www.youtube.com/watch?v=zu2YG_O5D6g&feature=player_embedded[/youtube]人様のイメージを勝手に動員して、エディ・パルミエリのサルサで躍らせて、なんとかフェス2010サマパニの告知映像を作ってしまいました。サルサは、歌い踊る肉体しか持っていない無産者の、極めて不安定な情緒のなかに生じるひたすら陽気な恍惚感のためのコンセプト。
[youtube width="600" height="361"]http://www.youtube.com/watch?v=eozZ_f9YVk0&feature=related[/youtube]
サルサとは快楽であり、腰をくねらせて汗を流すことだ。だが、それよりもずっと重大な意味があるものでもある。故郷を離れた世界中の大勢の若いラティーノにとって、サルサは自らのアイデンティティを確認するための手段だ。
サルサはラティーノやほかの人種、民族的グループの多様な宇宙をひとつに統合する力だ。それは私たちにとって、祈りを捧げる教会、町民集会、独身男女の集い、政治集会のすべてを兼ねている。
サルサは、聞き伝えによって学ぶ、ビートに合わせて踊るうちに我を忘れて悲しみを癒す、という太古の昔から続く伝統を継承している。
サルサは「リズム」ではない。「コンセプト」なのだ。開放され、進化し続ける、音楽的、文化的、社会政治的な概念だ。
ウィリー・コロン
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- By harpobucho / Aug 10, 2010 1:36 pm
書斎で出会う言葉たち
書斎などという立派な場所はウチにはない。本がある空間、本を開く空間が書斎となるだけだ。それは図書館だったり、電車の中だったり、蚊に刺されがちな公園だったり、コーヒーおかわり自由のミスドだったり、夕暮れの野球場のバックグランドのベンチだったり。手当たり次第、興味のある本を読み始めるものだから、なかなか一冊の本を読み終わらない。永遠に終わらない読書ってのもロマンチックでよい。
いま興味のあるジャンルはだいたい三つに分類される。まず旬なのは思想家などの偉人/奇人の自伝/評伝。ボクはその人の思想よりも人生に興味があるみたいだ。最近は映画熱も復活してきた。薬物エピソード満載のデニス・ホッパー『狂気からの帰還』と三人の大女優と結婚/離婚を繰り返した映画監督ロジェ・ヴァディム『我が妻バルドー、ドヌーヴ、J・フォンダ』がたまらない。人生は演出と演技の繰り返し。思想家の人生以上に監督や俳優の人生に学ぶものは多い。上野俊哉『思想家の自伝を読む』はボクの興味にストライク。エピソードの堀り方、繋ぎ方の参考になる。
最新の人文書もなるべく読んでいきたい。隠遁ごっこをしている身ではあるが、やはり自分がどんな時代を生きているか深く知りたいからだ。ジョン・リーランド『ヒップ』は人文書コーナーで見かけた。装丁はIntellipunk。高祖岩三郎の新刊『死にゆく都市、回帰する巷』の装丁も彼。先日、一時帰国中の高祖さんとお茶する機会に恵まれ、ボクが素敵な装丁のお礼を言われたのだが、ボクは何もしてない。これが役得というやつだろうか。『アンチ・オイディプスの使用マニュアル』のステファヌ・ナドーとも来日時に交流できた。日本語を使いこなすナイスガイ。サインをねだる皆に手紙のような長さの日本語混じりの英語/仏語の言葉を即興で書きなぐってた。さすが児童精神科医、コミュニケーションのプロ。マラッティ、ビフォ、VOLを読んで、コミュニケーションと労働と蜂起について勉強。ペペ長谷川氏に「これは事件だ!」といわしめた『来たるべき蜂起』も早く読まなくては。
一番の関心事は日本芸能史。語りだしたらキリがないからこれはまた別の機会に。研究発表を気流舎で8月にやる予定。
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- By harpobucho / Jul 25, 2010 11:02 am
路上で出会う言葉たち
愚かな身に帰り切れないから 生き方も定まらない
そうか、もっと愚かな身になればいいのか。
散歩の途中には人生のヒントが転がっている。
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- By harpobucho / Jul 25, 2010 10:09 am
Spectator 最新号「再考・就職しないで生きるには?」
晶文社の『就職しないで生きるには』シリーズの著者たちを再訪する特集記事を気流舎の加藤さんが書いています。
ボクもちょこっと書きました。KAWADE夢ムック小沢昭一特集『昭一の穴』の続編みたいな実存的エッセイ?
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- By harpobucho / Jul 22, 2010 5:57 pm
アンチ・キャピタリズム・カフェ #2
▼アンチ・キャピタリズム・カフェ #2
7月17日(土) 19:30~
場所:素人の乱12号店 東京都杉並区高円寺北3丁目8-12 フデノビル2F 奥の部屋 (北中通り沿い斉藤電気店向かい) JR中央線高円寺駅下車徒歩7分
内容:
志賀直輝さんの、リクレイム・ザ・ストリート、ヨーロッパ・スクウォット・ハウス、キューバ、サパティスタ自治区、体験話。
司会:鶴見済
料金:カンパ300円から。できればワンドリンク・オーダー。
お金がない人は結構です。
アンチ・キャピタリズム・カフェは、金儲け第一主義の世界に反対しつつ、
それとは別の世界を自分たちの手で勝手に生きるための、不定期のイベントです。
▼7.18 キューバ連帯の会 講演集会
「没落先進国」キューバVS 日本
「『没落先進国』キューバを日本が手本にしたいわけ」の著者、吉田太郎さんをお招きして、医療崩壊、大量失業、ワーキングプアーの激増に見舞われている日本が今モデルにすべきはキューバという、もう一つの「キューバ論」について議論をしたいと思います。あわせて、志賀直輝さんに放浪してみた世界―キューバについて話してもらいます。
日時 7月18日(日)13:30~16:30(開場1:15)
場所 目黒区民センター社会教育館第2研修室
講演
1「世界―キューバを放浪して」
志賀直輝さん(3年間海外での放浪生活をする)『アナキスト青春旅行』「アナキズム」13号
2「『没落先進国』キューバVS日本」
吉田太郎さん(長野県農業大学)「『没落先進国』キューバを日本が手本にしたいわけ」、「世界がキューバの高学力を手本とするわけ」「世界がキューバ医療を手本にするわけ」いずれも築地書館
参加費 500円
主催 キューバ連帯の会
連絡先 Fax 03-3711-3461 mail solidarity_cubaowner@yahoogroups.jp
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- By harpobucho / Jul 16, 2010 10:50 pm
夏休みの絵日記「窓の外の風景」
たのしい夏休みがはじまりました。朝起きるとまず窓を開けます。去年の夏休みを一緒に過ごした黒猫りきゅうがまだ寝ているのを確認するとボクも二度寝をします。猫は食うために働かないから尊敬しています。勝手に弟子入りしています。師匠がどこかに姿を消す頃にボクも本格的に起きだします。猫は移動するタイミングを知っています。気持ちのよい微睡みの時間を惜しみつつ一日がはじまります。
ベランダに目を向けると去年と同じ光景が繰り広げられていることに気づきます。鳥の糞かと思ってたものが山椒の葉の上でもぞもぞ動き出しました。グロテスクな芋虫が幾度かの「変態行為」の末に美しい蝶々になることにロマンを感じてしまいます。
昨日の汚い糞が奇麗な緑の妖精に。しかし二匹を養う余裕はうちの山椒にはありません。アゲハ蝶の幼虫が山椒の葉一枚を食べる速度を計ってみたのですが、1分とかかりませんでした。すごい食欲です。厳選なオーディションの上、主役一匹に絞りました。
ベランダ劇場の主役、緑の妖精が行方不明。おそらく鳥に食べられて本当に鳥の糞になってしまったのでしょう。その糞からまた新しい生命が生まれてくるでしょうから、何も心を痛める必要はありません。主役が入れ替わり続けるのが生命劇場です。今夜は満月を捕獲しました。時間の経過とともに逃げられてしまいました。
蓮の花が咲きました。友人からのメールで今日が平岡正明さんの命日であることを知りました。あれからもう一年か。平岡さんの本と蓮の花を交互に見ながらジャズとコーヒーをパートナーに一日を過ごしました。
蓮の花が散りました。美しいものの儚さを思い知りました。美しい花ビラが風で吹き飛んだ後には、複数のおっぱいが残りました。さすがアジア文化圏において、心の浄化を表す特別な意味を持つ花。
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- By harpobucho / Jul 14, 2010 6:06 am
読書、散歩、時々ハレ
仕事をやめてなんだかいい生活してます。暇が忙しい河原貴族生活がまた始まりました。
朝起きるとバナナとミントの葉っぱと牛乳と蜂蜜と氷をミキサーにかけてぐいっと飲みます。それを燃料に和田堀公園を1時間ほど走ります。汗だくになって帰ってきてショワーを浴びてスッキリします。自分の身体に水分補給をするように、ベランダの植物に水をあげたり、めだかにエサをあげたりします。
慌しく働いているときには気付かなかったような発見があって楽しいです。めだかの鉢には新たな生命が誕生していたり、サンショウには相変わらずアゲハの幼虫がいたりします。葉っぱが全部食われてしまうと元も子もないので贔屓にしている幼虫を一匹残して間引きます。それにしてもすごい食欲です。
コーヒーをゆったり淹れ読書などします。部屋にいることに飽きたら、図書館に行きます。静寂の雰囲気の中で熱心に本に見入る人々が神(紙)を信仰している信者のように思えてきて、精神的な繋がりを感じます。図書館はボクにとっての寺院です。知識の泉です。かなり熱心な信者として毎日巡礼してます。
夕暮れは公園を散歩します。消えゆく太陽の残光を浴びながらボーっとします。ボーっとすることで昼と夜の境の間/魔に没入していきます。暗くなるとまた違う世界がやってきます。カラスの鳴き声をBGMにボクも巣に戻ります。
そして夜は巷へ。今日は韓国からバムサム海賊団というタイマーズに影響を受けた馬鹿っぽいバンドが高円寺に来るというので見に行ってきます。このように時々ソトからハレがやってきてドキドキワクワクさせてくれます。そんな暮らしです。
素人の乱5号店店主日記
http://ameblo.jp/tsukiji14/theme-10024463552.html
7月6日(火)
高円寺 DYNAMO (バムサム海賊団/パンクロッカー労働組合 他)
18:00open / 19:00start
杉並区高円寺北3-1-1 アサヒビル1F / 03-3336-0612
チャージ:500円+1ドリンク!
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- By harpobucho / Jul 06, 2010 12:35 pm
仕込み杖の抜きどころ
失業しました。
仕込み杖を抜いてしまいました。
失業の顛末を文字にするのももどかしいのでショートフィルムにしました。ハーポ部長初監督作品『う』。部長監督って役職重ね。
この作品は高円寺周辺の素人に映画を撮らせるためにニューヨークからやって来た謎の映画プロデューサー、Jeremy Harleyの日本初個展『う』のために作られたものです。
ある日突然ケータイに「ぶちょーさん、うをつくってくれないかな?」と暗号のようなメールがきて作るはめになりました。個展の最終日に上映するのでよかったら観にきてください。この問題作(?)を観るチャンスはこの一度しかありません。
●6/26(土)~7/2(金)
場所:素人の乱12号店 エンジョイ☆きたなかホール(仮)
http://trio4.nobody.jp/keita/shop/index.html
Jeremy Harley初個展!! 『う』を開催!!!!!
内容はヒミツ
時間:平日18:00~0:00
土日14:00~22:00
7/2(金) 21:30~ 上映会
上映作品
「う」(岩佐浩樹)
「う」(ISHIKAWA Haruka)
「う」(小杉衛蔵)
「う」(諏訪部貴士)
「う」(ハーポ部長)
他
『う』の上映の前日、契約上正式に失業者となるので記念講演会します。講演時間はだいたい5分くらいですが、テレビ版座頭市のドープなやつ、二本上映します。もちろん主演は勝新で、勝新以外の座頭市は座頭市じゃないと主張するためのイベントです。テレビ版がおもしろいのは座頭市はあくまで狂言回しの役回りで、ゲストを立てる勝新のホスト術が見ものです。
ハーポ部長再失業記念講演
「仕込み杖の抜きどころ」
日時:7月1日 (木) 21:00 ~ 23:30
場所:素人の乱12号店 エンジョイ☆きたなかホール(仮)
http://trio4.nobody.jp/keita/shop/index.html
●上映作品
21:00『座頭市物語9話 二人座頭市』
(植木等出演 勝プロダクション製作 1974年テレビ放送)
22:00『新座頭市12話 金が身を食う地獄坂』
(緒形拳出演 勝プロダクション製作、1976年テレビ放送)
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- By harpobucho / Jul 01, 2010 1:31 pm
あの人に魅せたいシネマ
最近、ドミューンを観てしまうせいか家で映画を観るって習慣がなくなってしまった。映画は映画館へっての理想だけどお金もかかるし・・・・ということで仲間うちで好きな映画を上映しまくろうと素人の乱12号店で映画会をやることになりました。題して「あの人に魅せたいシネマ」。
グっとくる映画を観終わったときに「あーこれをあの人に魅せたい!」と思ったことがあると思います。映画によるラブレター。記念すべき第1回目は言いだしっぺのボクから近所のガイジンこと、ジェレミー(from NY)に。
日本人も観たことのないような大昔の日本映画とか観てるシネフィルなのに、川島映画を観たことがないというので、これはまずい!と川島雄三の魅力を伝えます。同時に若尾文子と小沢昭一の魅力も。
『しとやかな獣』を観るジェレミーを観にどなたも参加できます!
ドミューンのない金曜夜は映画をともに。
(菊地×大谷×エルメート・パスコアールがあることに今気付く)
『あの人に魅せたいシネマ』
6/25(金) 21:00~
ハーポ部長→ジェレミー
『しとやかな獣』(川島雄三監督)
場所:素人の乱12号店 エンジョイ北中ホール(仮)
第2回目はジェレミーが誰かに何かを魅せる。その発表は上映会の最後に。その場で相手のケータイに電話してアポとるってのがテレホンショッキングみたいでいいね。
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- By harpobucho / Jun 24, 2010 7:45 pm
失業軽茶と菓子
天気がいい。しかも仕事は休みだ。有給休暇を1ヶ月に10日使うという暴挙の最後の日。昨日のクボタケシ@dommuneのDJが素晴らしく、その余韻もあってサルサを聴きながらモノを探している。あまりに多くの時間をモノを探すのに費やしている気がしてる。まあ、いい。
ドアをノックする音がする。うちにはチャイムがないのでしょうがないがノックの音はいつも暴力的でびびる。しつこいので仕方なく出る。「和久井」と名乗るおばちゃんが「地球を破滅させるモノを破滅させる布教活動をしています」」とまるで回覧板をもってきたかのような気軽な節回しで言ってきた。ボクは「間に合ってます」と反射的に常套句を使ってしまったのだが、すぐに地球を破滅させるモノを破滅させることが間に合っているというのはなんだかおかしいなと思いなおし、とりあえず「応援はしてます。頑張ってください」と言っておいた。これが和久井さんの仕事なのだ。
そう言い放った後に頑張るのはボクのほうじゃないかと思いはじめた。明日仕事に行くとそれからは無職なのだ。再び失業生活がはじまる。
職場は去り方が肝心だ。ほっぺたが落ちるような美味しいお菓子を職場のみんなに配りたい。美味しいモノのイメージとボクのイメージを残る方たちの記憶の中に結びつけて消え去りたい。
模索舎の月報に歌舞伎座追悼の意味も込めてこんな文章を書いたのが悪かった。最近、人生に影響を与える文章を書いていると自負している。読者ではなくて書いた本人の人生を変えてしまう文章ってことだが・・・・
「失業カルチャーを生きる」
高く伸びるためには、根は野蛮の底まで沈んでいなければならない。
きだみのる
気付くと界隈は失業者だらけ。これではまるでゆるやかなストライキだ。失業常態時代の幕開である。どうせ正社員になってもロクなことない。あと何十年もこの会社で過ごすなんて考えるだけでゾっとする。しかも正社員だからといって一生安泰なんて保証はどこにもないんだから。このご時世、いつ会社が潰れるかわからないし、それより先に激務であなたが潰れるかもしれないし。会社にしがみついて生きることは一見安全のように見えるけど、実はすごく危険なことなのだ。何があるかわからない激動の時代を身動きせずに一本の収入源に絞って生きるなんてまったく危機意識が低すぎる。これからは、高みを目指す植物のように複数の絡み合った根を地中深くにぶちこんであらゆる手段で養分を吸収していかなくちゃ。失業者の生活に求められるのはこのような野蛮な「向上心」である。正直働いている暇なんてないのだ。真の暇人は根を張り巡らせるのに実に忙しいのだから。
失業から生まれる文化というものがある。いまや日本伝統芸能の花形面している歌舞伎だってもともとは失業カルチャーである。関ヶ原の戦いを最後に失業した武士たちは、しょぼくれた生活なんて選ばず、その有り余るエネルギーを傾くことに注いだ。カブキ者の誕生である。カブキ者の時代は踊りの時代でもあった。16世紀初めにリリースされた歌謡集『閑吟集』には「生真面目にしかつめらしく暮らしていて、何の役に立つのか。人間の一生なんて、どうせ夢のようなはかないものではないか。ただただ踊り狂って生きるがよい」というメッセージソングが収められており、この「憂世」から「浮世」への大転換が日本における最初のサマー・オブ・ラブだといわれている。そのムーブメントの中から出雲のお国という河原者の大スターが生まれ、彼女のカブキ踊りが現代の歌舞伎のルーツになったのである。
失業カルチャーという側面から歌舞伎を見るときに「ヤツシ」という概念は重要だ。身分を降格させて、本来の生活状況とは違う生活状況に生きる人物のことを「ヤツシ」という。ヤツシにとって大切な点は単に下降した生を生きるということだけではなく、下降した生を生きながらも、本来の生を保持していることである。気高き失業者は現代のヤツシ者だといえよう。ボクは自らを「河原貴族」と称して失業生活を楽しんだ。
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- By harpobucho / Jun 24, 2010 7:36 pm
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