生活相談、後日談

心理カウンセリング、毎週水曜、50分×2回、無料、要予約。

就職には消極的だが、異世界を見せてくれる無料体験には積極的に生きている。

合計100分もタダで話したいことを好き放題披露できる場がハローワークにあるのを知り、早速予約。ちょうど界隈以外の、立場が極端に違う人間と交流したかったのだ。産業カウンセラー。いいねえ、まったく今の生活に馴染みがない人種だ。

特別に訓練されたプロの傾聴テクニックを観察するのも、最近復活した火曜気流舎店番の接客の際に役に立ちそうだ。システムに押し戻すのが彼らの仕事だとすれば、その逆の仕事が気流舎には求められているのはずだ。正常への矯正じゃなくて、変態への生成変化? まったく無責任な話だが。

このトークショーのコンセプトのは非正規雇用者の生活相談。ビフォの『プレカリアートの詩 記号資本主義の精神病理学』を読み直しているボクは「不安」がキーワードだと思い、東京で暮らす30代男性の不安定な生を代表する気持ちで、健康問題はもちろん、原発の問題を含む、あらゆる不安を列挙することから話し始めた。なかなかいいタイミングで相槌を打ってくれるのでおもわず不安の話に花が咲く。頭の中では赤い疑惑の「ダーティーサーティー』が流れている(最新作『オレ達は日本で生きている』 素晴らしいアーバンブルース!)。

心理カウンセリングを受ける前に読んだ「FOREST ZINE VOL.1」がとても参考になった。リーマンショック以降に「安定なんてどこにもない」「頑張ってもどっちみち就職できない」と悟った若者がオルタナティブライフを模索するために作った志の高いミニコミ(ZINE)だ。そのなかの無職フェス座談会という2万字トークがめっぽう面白い。

気流舎復活初日にボクを待ち構えていた無職フェスの主宰者(たまたまZINEを卸にきただけだろうけどカルマを感じた)や、われらがぺぺ長谷川など、6人のオルタナティブライフ実践者の無職フェス終了後の雑談。らるふさんが大地震を予言していたり、ぺぺさんの「仕事やめた事ないんだから俺」というダメじゃない発言にぎょっとしたり。

無職フェス座談会のおかげでボクのトークも不安のネタが尽きない。産業カウンセラーの中年の男性はボクの話を聞き終わると、「それで、あなたはどんな感じになりたいのですか?」と切り返すので、またボクがたくさん話す。カウンセリングってすいぶんと楽な仕事だな。不安の羅列の次に、その処方について話し終わると「まったく問題ないじゃないですか」とカウンセラー。「いや、だから問題がすごくある状況にもかかわらず、そう自分でも思ってしまうことが問題なんですよ!」とトークが妙な白熱をしてきたところで時間オーバー。

話し相手が欲しい方はぜひ活用してみてください。

改めて告知するけど、先々週から毎週火曜日の気流舎の店番を再開。先のことはまったくわからない。今回紹介した赤い疑惑『『オレ達は日本で生きている』(来週あたりには入荷予定か)、「FOREST ZINE VOL.1 再土着」、ビフォの本など人文書新刊なども取り扱っているので興味のある方はぜひお越しを。RLLのTシャツも割引で絶賛販売中。

話し相手が欲しい方はぜひ活用してみてください。
人と人の出会いの中にしか、現状を好転させる新たな閃きは生まれないものです。

気流舎の遊び方
http://www.kiryuusha.com/blosxom.cgi/shop/070405a.html



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