国家公安委員長とくノ一忍法
Dommune宇川カメラが捉えるイケてるダンシング女子の中に網系の衣裳を身に着けている子がいて、それを鎖帷子に見立てたツイッターっ子が彼女のことを「くノ一さん」と名付けた。ネットの波及力は恐ろしいものがある。「くノ一さん」はあっという間にツイッターっ子のハートを鷲掴みにし、アンチ・ツイッターなボクもその影響で禁じ手にしていた山田風太郎の「くノ一」ものに手を出してしまう始末。平岡正明の紹介(『風太郎はこう読め―山田風太郎全体論』)もあり、山田風太郎のクソ面白さは覚悟していたが、読み出すとやはりべらぼうに面白いのである。
街の不審者としてお馴染みの公安警察のボス、中井国家公安委員長が銀座ホステスと路チューというニュースを聞いたとき、直観的に彼女はくノ一なんじゃないか、と思ったのも風太郎に頭がやられていたからなわけだが、議員宿舎のカードキーまで入手しているなんて、やはり忍びの者ではないかと勘ぐってしまう。実は銀座のホステスは全員くノ一なんじゃないかという気までしてきて、もうここまできたら完全に風太郎病である。
江戸時代から続く浅草花やしきを借り切っての銀座ホステスとの大人の鬼ごっこに参加したのも、くノ一に対する下心があったことを告白しなければならない。くノ一である銀座のホステスさんと通じると国家の重要機密が入手できるのではないかという風太郎並に荒唐無稽な妄想がボクを駆り立てた。
大人の鬼ごっこについて簡単に解説すると、会費7000円を払い、1本2500円の尻尾を二本腰に巻きつける(残りの2000円は会場費と保険代)。1時間の間でそれを奪いあうという野蛮な遊びなわけだが、そこはやはり良識ある大人の遊びである。野蛮さとスマートさの絶妙なさじ加減の中で遊び尽くしたのだった。
伊賀と甲賀のくノ一バトルという妄想モチベーションが功を奏してか、ボクのチーム(見知らぬ人たちとチームを組まされる)は見事2位に入手。がっぽり賞金を稼いだわけだ。賞金よりも嬉しかったのが、銀座ホステスさんはやはりくノ一的であることが確認できたこと(偶然にも主催者の苗字が甲賀さん!)。くノ一三人に囲まれたら、これは喜んで降伏するしかない。銀座のホステスさん(とレッテル貼りしてブランド化するのもどうかと思うが)に集団で襲われるなんてアマゾネスなシチュエーションは風太郎小説並みにありえないので、かなりのイリュージョンを味わえたわけだ。
ここにもくノ一が!!!!!!!!
鳩山首相に『新自由主義―その歴史的展開と現在』を手渡そうとしている企み顔のべっびんさんは間違いなくくノ一である。これを仕組んだのは松岡正剛で、彼は甲賀の谷の大ボスか、もしくは傾城屋の親父である。
- HarpoBucho
- By harpobucho / Mar 28, 2010 12:32 am