アバクロの遊び方

アフロX.jpg

「もう、最悪!でした」うつみ宮土理がアバクロ銀座店に怒り爆発。
http://www.narinari.com/Nd/20100313158.html

ケロンパのブログ
http://utsumimidori.cocolog-nifty.com/blog/2010/02/post-4408.html

ボクは資本主義をバカにしたその接客態度が大変気にいっていて、無駄に銀座で途中下車してはアバクロ遊びをしています。

まずとっても入りにくい店作りに感心します。入口はまるでイケてるディスコのような雰囲気。中が全く見えない巨大な建物からは爆音のハウスミュージックが流れています。そこには客のコンプレックスを刺激するような端整なモデル男子がたむろしていて、店に入る瞬間に「いったいダサ坊がウチの店に何の用だよ」といったような目つきで見られます。

ドキドキしながらも勇気を出して中に入ると、金髪マッチョの男性モデルが半裸でポーズをとっていて笑わせてくれます。緊張と弛緩。桂枝雀の笑いの理論が意外なところで活かされています。

店内は11階まであるのですが、あえてエレベーターを使わずに死亡遊戯のブルース・リー気分であがっていきます。店内の壁画はマッチョな男達のファイトクラブな世界で埋め尽くされ、ゲイ・ディスコっぽい選曲のハウスがガンガン鳴っています。それにあわせてストアモデルと呼ばれるイケてる店員たちが客を無視して踊りまくっています。初めてこの光景を見たときには資本主義もついにここまで来たのか!と感動したものです。

ただ注意深く見ていると主にガン踊りをしているのはガイジンやハーフ系のかわいい女の子たちで、ちょっと見た目のランクが下がる女の子たちは地味に働いていたりします。掃除をしている女性店員の顔を見たときに、ここは美の階級社会であることを確信しました。

最上階には高尾太夫クラスの美人がいるんじゃないかと、ほとんど吉原をひやかしている江戸町人のような気分でせっせと階段をあがっていきます。クラブのような暗い店内ですが一応洋服屋なので商品には光りがあたっています。せっかくなのでジャケットなどを手にとってみるのですが、そこには「非売品 チーム所有品」みたいな文言が書かれていて、あの踊っているイケてる人たちのモノのようなのです。

ボクのようなダサダサ坊やには着る資格がないのか、と落ち込むわけですがすぐ近くに同じ商品が1万円前後の比較的手頃な値段で売られていて、「あ、食費を切り詰めればボクの給料でも買える!これでボクも彼らの仲間入りだ!」と思うのですが、それは罠です。気をつけてください。

最上階まで昇りきったら、7階まで降りながら(エレベーターの乗り口は1Fと7Fにしかない)、一番お気に入りの娘を見つけて「洗面所はどこですか?」と話しかけます。これがこの遊びのシメです。便所などという穢れなき世界がアバクロなのです。彼女たちの回答を聞くとボクは満足してエレベーターで1階まで一気に降ります。同じ質問をしたケロンパはブログに「本当に面倒くさそうにワタシに答えながら、『なンだ、このオバハン』と上から目線でチラ見されてしまいました」と不満を書いているようですが、アバクロ遊びを知らない無粋なオバサンなのでしょう。

花見の季節になったら大勢で踊りにいきましょう。店員が踊っているのに客が踊ってはいけないという道理はありません。むしろ踊るべきなのです。せっかくお店をディスコ見立てにしてくれているのに雰囲気にのまれて萎縮しているのはもったいない。ハメをハズし過ぎると恐い黒人のセキュリティが出て来るかもしれませんが・・・


  • HarpoBucho
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  • By harpobucho / Mar 01, 2010 11:20 pm

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