カルチャーショッキング 秋のスペシャル!「下流の鳴る音」告知

気流舎の日めくりカフェ週間でボクの店番の日だけ浮きまくってることに気付き、「下流舎」というコンセプトは気流舎の品位を落としてしまうのではないか、真木悠介先生に申し訳ない、と危惧していたところ、ある仮説が閃いた。大地康雄はディープ・エコロジーである。名前からして。あー、これなら気流舎っぽい。

TVデビュー作でいきなり川俣軍司を怪演した大地康雄からエコロジー(環境・社会・精神)をディープに考えてみたい。

沖縄宮古島にルーツを持ち、伊藤雄之助(『太陽を盗んだ男』で、バスジャックして皇居に突撃しようとする犯人役の怪優)の付き人を経験。その後、アメリカへ渡り、ニューヨークのアクターズ・スタジオでアル・パチーノやジャック・ニコルソンとともに演技を磨いたそのディープさは、『寿司屋グンちゃん』での神ががかった演技を見れば納得ものである。一説によれば大地ディープ・エコロジー康雄の演技はジャック・ニコルソンの演技にも多大な影響を与えたらしい。

カルチャーショッキングチラシ.jpg


ハーポ・プロダクション プレゼンツ 
カルチャーショッキング 秋のスペシャル!

下流の鳴る音 
-シャブ中通り魔、グンちゃん再考- 

日時:2009年10月7日(水)20:00~23:00
場所:気流舎
※投げ銭制、ドリンクの注文をお願いします。

ゲスト:ペペ長谷川 (ハーポ・プロダクション契約社員)
ホスト:ハーポ部長
上映作品:『寿司屋グンちゃん』
     (原題『深川連続通り魔殺人事件』)他


電波がオレにひっつくんだ・・・


 1981年6月17日の白昼、下町の商店街を一瞬にして惨劇の舞台に変えた男・川俣軍司。白いブリーフにハイソックスという異様な出で立ちで連行される姿は、テレビという「電波」を通じて全国のお茶の間に強烈なショックを与えるとともに、現在につながる覚醒剤の悪のイメージを日本人の脳内に定着させた。今回のカルチャーショッキングスペシャルは、戦中から日本人に愛用されてきた覚醒剤(商品名ヒロポン)に「薬物論的転回」をもたらしたシャブカルチャー史に残る最重要事件をレアな映像作品を通じて検証する。

 上映作品は、テレビ朝日系土曜ワイド劇場『深川連続通り魔殺人事件』(1983年放送)。この度ハーポ・プロダクションは、原題のおどろおどろしさを払拭し、身近な問題として捉えなおすためにタイトルを『寿司屋グンちゃん』に改変しソフト化(裏DVD)した(限定10枚販売予定!)。

 このドラマは、昨年の秋葉原通り魔事件とのりぴー騒動を結びつけるだけではなく、現代社会のありとあらゆる問題を純度の高いシャブのように炙り出す。「寿司職人になろうと面接を受けたが、断られて腹が立った」と供述するグンちゃんの姿に、異常なまでの社会的プレッシャーによって下流(げりゅう)に流れ着いた今の若者たちの心情に重ねあわすことができないか。グンちゃんの頭の中にひっつき絶えず命令する声を、医学的疾患や電波系幻聴として片付けるのではなく、「下流の鳴る音」として新たに解釈することは可能か。

 ゲストは、この映像の提供者でもあり、『寿司屋グンちゃん』を「人生で最も影響を受けたドラマ」だと断言するペペ長谷川氏。放送中に視聴者から「なぜ本人がドラマに出ているのか!?」というクレームの電話がテレビ局に入ったほどの奇跡的な演技を見せた大地康雄(なんとデビュー作!)になりきり、オーディオコメンタリー方式で実況解説してもらう予定。

 このはや過ぎた傑作ドラマを徹底的にシャブり尽くすことで、現代の生きづらさ問題を考えたい。

 下流の宴で交響するコミューンを夢想しながら。

歌う軍ちゃん.jpg


  • HarpoBucho
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  • By harpobucho / Oct 03, 2009 1:39 pm

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