諦めの男
「諦念」という言葉が好きだ。
「諦念」には「あきらめの気持ち」という意味だけではなく、「あきらかに究める」ということから「道理をさとる心」という意味がある。
現実逃避ではなく、むしろ現実を直視する言葉であり、この世がままならぬことを熟知していたその日暮らしの江戸っ子の根底にあった前向きにねじれた気持ちだ。リトル・エド(小江戸生まれの小江戸っ子、小心者)のボクがブルースとして大事にしている感覚である。
「絶望ポーカー」なるものを寝起きでやってみた。ピーター・トッシュの教えどおり、「平等」欲しさに「平和」を捨てたら、「我慢」がきた。「我慢」とは「無駄な苦労は売ってでもするな」という小江戸っ子の信条からはもっとも遠い価値観だが、そういう状況になったら仕方ない。どんな境遇に陥っても凹むことなく、すばやく身をひっくりかえして悪あがきはせず、なんでもよしよしと難儀のすぎるのを待つのが江戸っ子(そして小江戸っ子)の「諦念」であるから。
以下、結果コピペ
http://poker.hanihoh.com/r/?k=090913b9rj4aac38d61efcb&th=01000E
今ここに、恋愛人生を賭けて絶望ポーカーに挑む者がいる。
その男、ハーポ。すでにいくつもの修羅場をくぐってきたこの男は、すでにオーラだけで会場を呑み込んでいた。その緊迫感ゆえに、彼は会場中の注目を集めていた。彼は堂々と最初のカードを引いた。
┌─┐─┐─┐─┐─┐
│結│平│平│寛│寛│
│婚│和│和│容│容│
└─┘─┘─┘─┘─┘
カードを開くと、会場からはクスクスという笑いが起きた。オールポジティブ。幸せ者なんだろう。しかし「ヌルいやつ」「馬鹿っぽい」そういう反応も少なくなかった。それはいわゆる「やっかみ」かもしれない。
ハーポは「平和」を捨てた。
彼は今の自分におおよそ満足的ではあった。しかし、どうしても「平和」だけは捨てたかったのだろう。
彼は勢いよく次のカードを引いた。
┌─┐─┐─┐─┐─┐
│結│平│我│寛│寛│
│婚│和│慢│容│容│
└─┘─┘─┘─┘─┘
「寛容」によるワンペア…
特に「寛容」を残しつつ「我慢」を引いたあたりに、よくハーポの人柄が表れていた…。
人はハーポをこう呼ぶ。「諦めの男」と。
【技名】
幸運スタートからの「寛容」によるワンペア
【スコア】
93 点
◆絶望ポーカー
http://poker.hanihoh.com
「寛容」のカードは何枚あってもいい。
「諦念」と「寛容」は絶望を遠ざける言葉だと思う。
- HarpoBucho
- By harpobucho / Sep 13, 2009 10:34 am