バビロン解毒散歩
無事、第1回日本バビロン検定試験を終了し、カルチュラル・タイフーンは幕を閉じた。ラジオへの出演時間以外は、ずっとTシャツのテキヤをやりながら試験監督とバビロン診断を行っていたので、発表パネルを一つも見れなかったし、同じフロアの他のブースでさえゆっくり見られなかった。そもそもどんな発表があるのかも全然チェックしておらず、興味が沸かなかった。アカデミックなものへの興味は以前より大分薄れてきてしまった。
利用する図書館が学術的な書物が多い大学図書館から歴史・文化・民俗などに関する具体的な書物が多い街図書館へ変ったのが大きい。ボクはいとも簡単に環境に影響を受ける。
日本バビロン検定試験を実施するにあたり、バビロン側の人間に擬態して愉しんでいるつもりが、だんだんとバビロンの毒がまわってきて苦しくなる。試験監督や診断士という人を監視したり評価する仕事はなかなかしんどい。検定1級合格(バビロン度最高)を素直に喜んでいる純粋な学生を目の当たりにするとなんだか罪悪感が芽生えてくる。
バビロン検定試験の報告は後日レポートするつもりだが、予想以上に楽しい展開になったとだけ記しておこう。検定協会を立ち上げるということはその世界での権威になることだが、権力を持つってのは一時的な遊びでも疲れるものだ。いや、遊びでこんなことしてるから疲れるのか。
試験の問に腹を立てた受験生によって破られ丸められた問題用紙。もっともラジカルなバビロンに対する態度!
今日はバビロン毒抜きのために、雨上がりの善福寺川を散歩。カルガモの親子に遭遇。癒される。親を追い抜き、はしゃぎまわるチビたちの生命感に元気づけられる。雨上がりの世界は人間を含め、生物が活発に動き回るから面白い。
「東京のへそ」大宮八幡の鳥居前の苔の絨毯も癒される。
今年の馬橋映画祭に「アーバン・モス・ブルース」という映像作品を出品したが、そのときに採集した苔をウチの盆栽もどきに移植させたが、うまく環境になじめず生気をなくしてしまった。苔のディアスポラ。それ以来、街を歩くたびについついアーバン・モスに目がいってしまい、そのたびにブルースが頭の中を流れるんだ。
すごいモッコリした苔だ! とぬか喜びしたが、騙されはいけない。これはマンネングサだ。
こ、これは、不慮の事故で亡くなった愛煙家の亡霊か、はたまた路上喫煙解放戦線のパフォーマンスか。癒される。
その後、永福図書館にて『きだみのる自選集』をパラパラと。癒される。
- HarpoBucho
- By harpobucho / Jul 07, 2009 10:13 am