リトル・エド
今日、生まれました。32年も前の昔話で恐縮ですが。
誕生日を迎えるとアイデンティティ問題をよく考えるわけです。なるべく「自分探し」じゃなくて「自分なくし」(みうらじゅん)の方向で。
最近のテーマは自分をいかになくして、多種多様な他者を受け入れる器になるか、ってとこなんです。これがまた難しいのなんの。器の狭さは仕方ないにしても、数奇な器をたくさんコレクションしている茶人みたいな人間になりたいですね。
昔話ついでに。
器の広さといえば江戸っ子ですが、ボクのアイデンティティは育った川越にありまして、どんなに頑張っても所詮、小江戸っ子なわけで、粋な町火消にはなれないというコンプレックスと憧れがあるわけです。
最近、同僚のインテリパンクから、粋な江戸っ子資料をポトラッチされました。
原寸江戸魂
仕掛け人は森永博志氏。日光江戸村でしかゲットできないレアもの。カリスマ編集者Aさんからボクのところに流れてきたものです。鳶=火消しの末裔の方々には畏敬の念を抱かざるを得ないです。もういっちょロッカーズな世界観の雑誌。
雲のうえ
北九州市が年4回発行している季刊誌。ジャケがヤバイですね。三池崇史監督じゃないですよ。
イカした職人さんとかはやはりボクにとっては「雲のうえ」のような存在なわけで、小心者のボクは身分相応に落語に出てくるような間抜けな町人を演じていきたいですね。
マガジンハウスに踊らされて行った大琳派展の影響で今、酒井抱一にゾッコンです。絵と俳諧のせめぎあい具合がなんとも絶妙です。大名階級に生を享けながら、江戸市井の雅人として生涯を送った方で、まあ、なんともわれら町人の憧れです。
この本がマニアック。図書館で今日借りてまだ読んでませんが、グラフィティ的な解釈もできるかもしれません。
都市のなかの絵 酒井抱一の絵事とその遺響
- HarpoBucho
- By harpobucho / Dec 11, 2008 1:20 am