職質記念日とイベント告知
ついにこの日がやってきた。
新宿で職質された! うれしはずかし初体験。三十路を超えると初体験機会が減っていくので価値急騰。どんなことであれ、うれしく感じてしまうわけ。
場所はベルクの地上あたりの謎のピラミッドスペース(あれ、なんていうんだろう?)付近。真偽のほどは定かではないが、聞いた話によると、あの空間は警察やヤクザや中国マフィアや、その他諸権力が、だれも手を出せない都市のスキマらしい。
たぶん真ではないのであろうが、ボクは勝手に都市ロマンとしてそれを信じることにしている。ベルクがあの場所でなんとか生き抜けているのも、もちろん店長をはじめスタッフとお店を愛するお客さんによる愛と努力の賜物だと思っているが、地上にあるピラミッドの反権力パワーによるものだと勝手に信じているハキム・ベイズムな自分もいる。だから、新宿では必ず自転車はそこにとめることにしている。盗まれる心配が全くないからだ(そう信じている限り)。
自転車を取りにそのスペースに足を踏み入れようとするその瞬間、ポリスが声をかけてきた。
「あの~すいません、こういう風によく声かけられません?」
はあ? 失礼な!
確かに職質されることにひそかに憧れてはいた。自転車の無灯火注意&防犯登録確認は、よくされるが、ワイルドな風貌の友達たちからよく聞くような、ポリスに囲まれて荷物の中身を開示要求される事態に今まで一度も会ったことがなかったことがちょっと悔しかった。ポリスにワイルド認定されたいという欲望がどこかにあったのかもしれない
しかし、実際にあってみると極めて腹ただしい。第一声が大切なのに、あの田舎っぺの切り出し方といったら最悪だ。「いや~はじめてなんっすよ。おまわりさんもよくこういうふうに声をかけてるんですか~?なかなかのナンパ師ですね~」なんて愛想よく振舞うことができず、「はあ?」と一言だけ放ち、ナンパをかわし慣れているギャルのような大胆さで振り切った。しつこく後ろを付きまとうポリス。
「この辺りでナイフを使った犯罪があったので、持ち物を見せてくれませんか?」
これか!? 噂に聞いていたフレーズは! 大喜びでリュックに入っているグッズを得意げプレゼンする気には到底なれず、「ないです。」と一言だけ無愛想に放ち、キャッチをかわし慣れているキャバクラ嬢のような気高さで追い払おうとした。ワイルド系ではなく、ナイフ=アキバ系、に見られていると思うとますます腹が立ってきた。しかし、まだまだ付きまとってくる。変質者につきまとわれている女子の気分はこんな感じか。
「ないと言うのを信じていただけないのであれば、私もおまわりさんが本当のおまわりさんであるということを疑わざるをえません。顔と警察手帳を写メで撮影して、個人で日記のように付けているブログに記録として公開してもいいですか?」とボク。
職務中の警察には肖像権がない。でも勝手に撮るのは人として失礼なので、許可は求めなければね。
おまわりさん、たじろぎながらも「荷物の上から触るだけでいいので」と本当に変質者みたいなことを言い始めた。
「な、なんですか! これは本ですか!?」
断る暇もなくいやらしい手つきでリュックをまさぐりはじめる変質者の一言。やべ~本(特に思想系)とか待っているとヤバいんだっけ、と一瞬、日本の法律を忘れてしまうほどの相手の予想外のリアクション。
もう、付き合いきれなくなったので「急いでいるのです。自転車を探しているので(よく置いた場所を忘れる)、おまわりさんも一緒に探してください」と言いながら、あのスペースに入ったら、その瞬間、おまわりさんは無言で消えていった・・・
信じるも信じないもあなた次第って種類の話。
実はナイフよりも(もちろん本よりも)、もっとカゲキなものを所持していたのだ。ガン・パウダー。拳銃弾に使われる装薬。明日の茶会のために、東京中を探し回って、ようやく日本橋三越の地下で入手。地下ルートな。前回は南米だったが、今回のコンセプトは中国とマグレブの出会いか。ポール・ボウルズの気分で待っているので遊びにきてください~。15時から、中二病の男子が悶々と自主エロ本を作っている隣で優雅にお茶しませんか。
「’08 RLL 秋の大感謝祭」
新作、新ネタ、アウトレット大放出!!!
日時:9月27日(土) 15:00~21:00
場所:素人の乱12号店
東京都杉並区高円寺北3丁目8-12 フデノビル2F 奥の部屋
(北中通り沿い斉藤電気店向かい)
JR中央線高円寺駅下車徒歩7分
●RLLTシャツ在庫販売
http://www.rll.jp/hood/tee/
この日に限り1枚1999円でご奉仕!
●エロZINE製作ワークショップ「ペーパー・ピロー・トーク」
15時~17時
斉藤君の伝説イベント「ぺーパー・トーク」を色っぽくイルっぽく艶っぽくアレンジした、∞プロデュースZINE企画。要はみんなでいらないエロ本持ち寄って君だけのオンリーワンなエロスクラップを作ろう!!ってことで、お気に入りのネタをたっぷり持参して最高のエロ本をみんなでDIYしようぜ! 参加希望者は、はさみ、カッター、のり、ホチキス、エロネタ、台紙、コピー代金にクールなスケベ心を持参して下さい。
●茶乃窓 秋の茶会
15時~17時
映像集団CHANOMADの茶会ユニット、茶乃窓が三回目の茶会を開催。蚕糸の森公園、気流舎のロフトスペースと続き、今回は素人の乱12号店に移動する茶室が出没! 今度は何茶?
●バトルTJ
17~18時
ライター五所純子が作成したお題5個に対してRLL三人が本で答えるブック・セレクター対決。レフリーは五所さん本人! 本持参で飛び入り参加大歓迎。
★出題されたお題
1.本嫌いで有名な松本哉さんが実刑5年をくらいました。さて、あなたが差し入れする一冊は?
2.仕事クビ、恋人にもふられ、アパートも追い出された。貯金も故郷もなし。「秋葉原の通り魔みたいに華々しく死んでやる!」と友人が息巻いています。そんな友人の掌にねじこむ一冊は?
3.母親が「お父さんと離婚して一人で暮らす」と言い始めました。母親は本気です。そんな母親に手渡したい一冊は?
4.恋人が「あなたのことがわからない」と呟いています。恋人に手渡すべく、あなたのことがわかる一冊を選んでください。
※5問目はシークレット問題
●スバラシキナカマ上映会
18時~21時
2006年に素人の乱界隈や『remix』編集長、野田努を巻き込んで東京藝術大学で行われた伝説的イベント「スバラシキナカマ」に多大なるインスピレーションを与えた秘蔵ビデオ「すばらしき仲間”傑作集 タモリの深夜の大狂宴」をみんなで鑑賞して、赤塚不二夫を追悼。その他、ハーポ部長セレクトの傑作政治ドキュメンタリーやシラフで疑似体験!快楽アシッド映像を垂れ流し。
●Background music:DJマコッサ
実は明日はこのイベントもあった。かぶっていて残念。 合流したいね。
「山下陽光の大チョロズムパノラマワールド」展
●9月27日[土]
ブルースインターアクションナイト「はじめてのDiY」著者毛利嘉孝さんと新宿駅最後の小さなお店「ベルク」著者井野さんと副店長の迫川さん。そしてこの2冊の本を編集したブルースインターアクションズの稲葉さんにいろんな話を聞きながら質問などに答えつつベルクの最強ボス二人に発泡酒を出してぶっ飛ばされるギグも開催されそうなので付け焼きカッターで美味しんぼ読んでおきます。
- HarpoBucho
- By harpobucho / Sep 26, 2008 10:25 pm