黒人になる方法ってのは?
平岡正明曰く、ラリってホモることだそうだ。チェット・ベイカーのようにね。白人が黒人に対抗するのは、こんぐらいドロップアウトしないといけない。
今後、下流社会に生きるボクらは黒人化していくべきだが、黒人への道を遠い。いとうせいこうは、クリエイティヴィティ・ナウで風営法に触れ、「逮捕されることを悪いことだと考えるな」と主張し、「ニガーになる」ことを提案していたが、ムードマンからデトロイト・テクノの黒人アーチストは結構、逮捕され、刑務所でケツを掘られてる、という話を聞いて、「それはいやだ」と黒人化を断念した。
日本人のボクらが黒人化するにはどーしたらいいか?白人ビートニクたちがラリってホモって、ホワイト・ニグロになったように、イエロー・ニグロになるためにボクらも無茶をしなきゃいけないのか?今回の「平岡正明のDJ寄席」を聴いていて、平岡正明の中にイエロー・ニグロになるヒントが隠されてると直感した。
「オレはマッチョじゃなくて、キンタマ主義なの!」
平岡さんは言う。「ジャズってのはキンタマのでかそうな音楽だろう」。平岡さんが何回もうれしそうに口にした「キンタマ主義」がどのようなイズムなのか、正確に理解はできないが、まあ、黒人の話と関係ないはずがない。平岡さんが黒人の話をするときは、だいたい黒人の股間のモッコリ話がついてくる。
今回のDJ寄席で平岡さんは見事にこちらの期待を裏切った。もちろん、いい意味で。
ボクが用意した映像、サン・ラ→グランド・マスター・フラッシュ→ミスター・ベガス(ジャマイカン・ゲットーのダンス)という、黒人の強烈な部分(神秘アフリカ主義、宇宙志向、ヒップ感、エロさ、カーニバル感)を受けながらも、平岡さんが展開したのは、黒人の「やさしさ」の部分。つまり、愛だ。この側面が普段、見落としがちだ。ボクは黒人にいつも過激なものを求めてしまう。それが映像のセレクトにも繋がっているわけだけど、平岡さんには、ボクがまったく知らない黒人の側面が見えている。
むむ、黒人道は奥が深いぞ。
黒人化への手段として、ジャズをちょっと真剣に聴きたくなった。
- HarpoBucho
- By harpobucho / Oct 30, 2005 3:05 pm