RLL59
Blind Attack
「あっしはメクラでござんすから、逃げることができやしません。それで向かってくるものを斬ってしまうより助からぬのでござんす」と座頭市は言った。座頭市を偏愛した平岡正明はドメクラ斬りについて以下のように分析している。
「座頭市はクラウゼヴィッツ理論の権化だ。彼のドメクラ斬りは本質的に防禦にはじまる。そしてこのことは、座頭市において、日本の民衆蜂起の原型としてあらわれる。武器を外的なもの、その時代の技術を殺人用に外化したものと考える人々は権力の側につく。武器を、人間の防禦の延長と考え、道具の転化かあるいは道具の延長と考えるものは民衆である。かなたでは武器は武器庫からとりだされ、武器の操作に習熟することが技術であるが、こちらでは、武器は道具からひきだされ、武器をつくりだすことが技術である」―『海を見ていた座頭市』
子供や女性が理不尽な暴力に晒されるとき、いつもは温厚な座頭市は冷酷に仕込み杖の刃を抜く。彼は民衆の受身の立場と弱者の立場を守り続けることによって権力を倒すルートを見出すのだ。
Wonder Wall Campaign
[youtube]http://www.youtube.com/watch?v=GIxVf3sxAvs[/youtube]
2008年パレスチナ、ベツレヘムの隔離壁にてリリース。ボディは壁面のミックスグレー。
座頭市のドメクラ斬りがぶった斬ることを夢想して。
- Demo&Protests | Respect
- By harpobucho / Nov 20, 2010 4:07 pm