市田良彦
ネグリ祭チュードなリンク集
アントニオ・ネグリ春の来日キャンペーン!?
ネット上で、日本語で読めるネグリ関連の文献を集めてみました(順不同です)。
『コモンウェルス――を超える革命論』書評。 とりあえず旬なので
◉朝日 ◉読売 ◉日経
アントニオ・ネグリの言葉 ハートも
◉インタビュー〈新しい民主主義へ〉(全文)朝日新聞<12(H24).1.4>
◉3.11文明を問う「グローバル時代の大震災」47NEWS
◉哲学クロニクル「ハート/ネグリの討論会」中山元 氏翻訳 その一 その二
◉マイケル・ハート『野性のアノマリー』英訳者序文「権力/力能の解剖学」小野俊彦 氏訳
知識人によるネグリ本の書評 じつはあまりない…
『構成的権力――近代のオルタナティブ』評
◉市田良彦 氏「絶対的民主主義からの出発」
◉山の手緑&矢部史郎 氏『文藝』(99年秋号、河出書房新社)掲載の書評
◉大杉重男 氏「スタジオ・ヴォイス」(99年8月号)での書評
◉姜尚中 氏「憲法制定権力と構成的権力」
◉松岡正剛 氏の千夜千冊
◉杉村昌昭 氏『スピノザとわたしたち』評
「ネグリ思想の精髄——スピノザをポスト近代の思想家として定位する」
◉柄谷行人 氏『マルチチュード――時代の戦争と民主主義』評 朝日新聞 書評欄掲載
◉中山元 氏『さらば、“近代民主主義”――政治概念のポスト近代革命』評「新しい概念の構築に向けて」
◉小倉利丸 氏『野生のアノマリー――スピノザにおける力能と権力』評
「スピノザにおける資本主義批判とは 『野生のアノマリー』と『神学政治論』の<あいだ>を読む」
◉小倉利丸 氏『自由の新たな空間』評
「マルクス主義第4の危機の時代に『自由な新たな空間』を読む」
◉春永浩敏 氏「アントニオ・ネグリの『時間機械』」 これは既刊の『革命の秋』のことか?
◉ 書評空間 紀伊國屋書店スタッフ『ディオニュソスの労働―国家形態批判』評 官公庁営業部 林茂 氏
◉本が好き!編集部ナガタ 氏『戦略の工場――レーニンを超えるレーニン』評
「レーニン思想の現代向けアップデートを目論むという『戦略の工場』」
ネグリ諸情報と諸論考 おかげでネグリの周囲を見渡せる!
メルマガなどはもっと当時はあったかもね…
◉[本]のメルマガ■「ネグリから編集者への私信」+『マルクスを超えるマルクス』日本語版序文」
◉[本]のメルマガ■「現代思想の最前線>第6回 イタリア帰還前後のネグリ」
◉[本]のメルマガ■「韓国でアントニオ・ネグリはなぜ読まれているのか?」
◉[本]のメルマガ■「韓国におけるネグリの翻訳事情」
◉[本]のメルマガ■「『〈帝国〉』から『ホモ・サケル』へ」
◉[本]のメルマガ■「臨時増刊号:『〈帝国〉』プレヴュー」
◉ポリロゴス・ニュース第6号「ネグリ・リソース集」
◉ウラゲツ☆ブログ「後日談:ネグリ来日中止をめぐる粉川哲夫氏と市田良彦氏の往復書簡」
◉ウラゲツ☆ブログ「『マルチチュード』以後のネグリの新刊・再刊をおさらい」
◉小倉利丸 氏「アウトノミアと拒否の戦略 21世紀のコミュニズムへ向けて」
◉武藤一羊 氏
「非物質的労働とマルチチュードの不思議 ネグリ、ハートのネガ・ポジ反転論を批判する」PDF
◉小倉利丸 氏「非物資的労働をめぐって―武藤論文への応答として」PDF
◉沖公祐 氏 欧米マルクス主義研究会報告「Negri, Antonio, Marx Beyond Marx, Lesson 2 “Money and Value”」
アウトノミアとネグリへの政治弾圧について
◉酒井隆史 氏「〈運動〉以降」
◉小倉利丸 氏訳・解説
「イタリアにおける政治弾圧の実態 アウトノミアはどのように圧殺されたか」
◉トニー・ネグリに自由を イタリアの「鉛の時代」に終止符を!
『〈帝国〉――グローバル化の世界秩序とマルチチュードの可能性』へのレスポンス
これがやっぱり一番多い。
◉中山元 氏「ハート/ネグリの『帝国』を読む」
◉浜邦彦 氏「〈帝国〉とポストコロニアリズム―「移行」をめぐる覚書」
◉水嶋一憲「〈新〉植民地主義とマルチチュードのプロジェクト」PDF
◉宇波彰 氏「『帝国』論」PDF
◉崎山政毅 氏「〈帝国〉とは何か」PDF
◉植村邦彦「新しい「帝国」概念の有効性――ハートとネグリの『帝国』をめぐって――」PDF
◉加藤哲郎 氏「マルチチュードは国境を越えるか? ネグリ=ハート『帝国』を政治学から読む」
◉加藤哲郎 氏
「グローバル情報戦時代の戦争と平和──ネグリ=ハート『帝国』に裏返しの世界政府を見る」
◉八束はじめ 氏「遅ればせながら「21世紀の『共産党宣言』」を論ずる書評」
◉田中純 氏「帝国と都市──方法の問題」
◉北沢洋子 氏「新しい「帝国」の時代に入った」
◉対談 降旗節雄・岩田弘「ネグリ・ハートの『帝国』と現代資本主義の諸相(一)」
◉市田良彦・臼杵陽・浅田彰・柄谷行人「共同討議「帝国」と「原理主義」」(『批評空間』2002-2)
〈書抜き書きメモ〉
◉西谷修、酒井直樹、遠藤乾、市田良彦、酒井隆史、宇野邦一、尾崎一郎、トニ・ネグリ、マイケル・ハート『非対称化する世界――『〈帝国〉』の射程』
◉『さらば、“近代民主主義”』
◉『マルチチュード 〈帝国〉時代の戦争と民主主義(上)』
◉『マルチチュード 〈帝国〉時代の戦争と民主主義(下)』
- Intellipunk
- By intellipunk / Mar 22, 2013 3:59 pm
ネグリ歓待
ネグリ祝来日のサイト作りました。
http://www.wismc.org/symposium/
さてアントニオ・ネグリに外務省通からビザがおり、ネグリさんも来日をOKしたそうで、関係者の積年の念いも通じそうです!
国際文化会館さんえらい! 力を出した先生たちどうもありがとうございました! まさにファン冥利に尽きます!
2008年のネグリ来日出来なかった顛末は、RLL38 Antonio Negri Tシャツライナーノーツにちょっとだけ書かれているけど、(オフィシャルなのは コレ)あのときは、ほんとTシャツが売れず在庫を持て余し災難だったんです。人の商売じゃましやがって法務省! 外務省! 忘れねぇからな。
デザインしたTシャツもWailers「Burnin’」見立てのネグリだなんて、誰得の食い合わせ。しかし名盤バーニンはGet Up, Stand Up、Hallelujah Time、Burnin’ and Lootin’、Small Axe”とネグリの思想と共鳴しそうな名曲揃い。案外ネグリも(ギルロイに気をつかいながら)ウェラーズを好きなこと隠してないんかな、と強引にデザイン。レゲエ→反帝国主義・反レイシズム→左翼というコースに沿って考えれば、多くの思想圏がネグリとギルロイの間に広がっていることは間違いのないことなのだ。
僕は99年『構成的権力』(松籟社)ではじめてネグリという思想家を知り、クールなジャケに騙されて間違って読んじゃったりしてなぜか大感動したりして。その後『〈帝国〉』(以文社)が大ブレイクして2001~3年あたりで、世間もちょっとしたネグリブームにもなったもんだ。出版前の杉村昌昭さん酒井隆史さんらが解説した帝国・マルチチュードとは勉強会に行ったり、個人的にも世間的にも、なんだかあの10年前は911と相まってポストモダン政治思想のルネサンス感があったと記憶している。08年にはネグリの替わりに反G8サミットでハートが来たりしたし、ずっと無視出来ない存在としてあった。ざっくりでいいから見取り図を引けて使える、反グローバルムーブメントから、アラブの春やオキュパイまでも射程に入れて併走出来る政治思想は、結局ネグリしか居なかった。イラク反戦から10年、ハートとの共著は毀誉褒貶ありながら現場で一番読まれ、マルチチュードやコモンズという言葉が希望として愛されたのじゃないだろうか。『芸術とマルチチュード』(月曜社)ではPUNKとzineについて、『未来派左翼』(NHK出版)では現代中国のことも語っていて、ほんとアクチュアルな評論も多い。社会学からではない、現代の国家と資本主義への哲学現代思想からの射程の広い分析としては随一ではないだろうか。オピニオンとしてこの先の世界を照らす彼の言説は狭いアカデミシャンの世界よりずっと広く求められている。自分史的には2011年には911原発やめろデモでとっ捕まり、差し入れされた『野生のアノマリー』(作品社)を独房で読めたことで、大きな希望を得たこともあった。自由を奪われた状況で永遠を信じる、スピノザ→ネグリ→僕への贈り物を拘束の中で受け取ったのが物語として大きい。ネグリを通してスピノザの恩寵を与えられたのだった。ネグリが獄中で書いた本が、不自由な身を解き放つ哲学でないわけがない!
だから5年前のあの彼が不自由なときのメッセージにはこうあった。
大きな失望をもって私たちは訪日を断念します。
数カ月にわたり訪日を準備してくださったすべての皆さん(木幡教授、市田教授、園田氏——彼は日々の貴重な助力者でした——、翻訳者の方々、諸大学の関係者の方々、そして学生の皆さん)に対し、私たちは申し上げたい。あなたたちの友情に、遠くからですが、ずっと感謝してきました。私たちはこの友情がこれからも大きくなり続けることを強く願っています。皆さんの仕事がどれほど大変だったかよく分かります。皆さんに対しては、ただ賛辞があるばかりです。
パーティは延期されただけで、まもなく皆さんの元へ伺う機会があるだろう、と信じたい気持ちです。
友情の念と残念な思いを込めて……
ジュディット・ルヴェル
アントニオ・ネグリ
最後の「パーティ~」のくだりが未来を予見していたかのように、ネグリがやってきます!
やった!
そう、スピノチストの永遠を信じる心には諦めがないのです!
でも現実は厳しい。今回だって、政治の火種を未だ燻らせている不屈の老哲学者が、かつて三里塚闘争で知られたところから飛行機で降りて来て放射能降りそそいだ帝都東京へ来るまでは、安心出来ないのかもしれない。革命的警戒心という用語も廃れた2013年に、この哲学者を歓待する難しさについては、どのくらいリアリティがあるんか分からないけれど。例えるならコスタ・ガブラスの映画を地でいっている人、カルロスより劇的な哲学者。「BRUTUS TRIP」で有太マンが”秘境”としてか(?)会いに行った人(http://www.madfoot.jp/blog/yutaman/2008/09/post_126.html)。秘仏御開帳なみのレアさです!
そんなんで、今回、極秘にネグリ来日シンポジウムのWEBページをartNOMADさんと一緒に作らせて頂きました。「ネグリでんぐり」という前回のWEBを作ったartNOMAD氏と恊働ができて〈コモン〉な嬉しさもあります。リベンジです!
見た目はネグリを桜の季節にお迎えしようという身も蓋もないデザインですが。背景のネグリ本はintellipunk蔵書、いつも棚を飾っている背を積み重ねてみました。今までは[本の中の人]だったのに逢いに行ける!というワクワクを込めて、アノニマスだけど類がない感じになったかな。
シンポジウムは2回あって、国際文化会館主催「アントニオ・ネグリ×姜尚中」と、僕がウェブデザインを依頼された日本学術会議主催の「マルチチュードと権力 : 3.11以降の世界」と題された方。こちらは迎える役者は市田良彦さん上野千鶴子さん毛利喜孝さんと硬軟合わせたベストな布陣に立役者コーディネイターは伊藤守さん。凄く楽しみ、というか待たされたぶんの想いがつまっているシンポジウムです。
コモンウェルスも読みましょう。
朝日http://book.asahi.com/reviews/reviewer/2013022400012.html
読売http://www.yomiuri.co.jp/book/review/20130128-OYT8T00930.htm
日経http://www.nikkei.com/article/DGXDZO51573460Z00C13A2MZC001/
最新刊『叛逆―マルチチュードの民主主義宣言』(NHKブックス)も23日に出ます!
これを記念にRLLは、RLL38 Antonio Negri Tシャツのピンクボディバージョンを2013年版リミックスとしてリリースします!
この濃桜色の感じがネグリの思想と相性いいね。パキッと陽性な感じが彼の魅力でもありますし、ピンクの「Burnin’」で春を向かえよう!
- Action
- By intellipunk / Mar 16, 2013 12:19 am
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